「エアコンはつけっぱなしのほうが節電」は本当なのか?「節電したがる親」向け熱中症アドバイス

2022.08.10 LIFE

「電気代がもったいなからエアコンつけてないのよ~」

夏場に遠方に住む親と電話で話しているとき、親からこんなセリフが聞かれることはありませんか? でも高齢になればなるほど、暑さを感じにくくなるといわれており、熱中症のリスクが高いのです。それでも頑固にエアコンを点けないという親…むむむ。

頑固にエアコンをつけない家族へのうまい言い方、プロが教えます!

 

夏にエアコン使用を促した経験-子約74%

 三菱電機 霧ヶ峰PR事務局が2022年5月に、高齢の親を持つ子ども世代の男女600名を対象に実施した、親のエアコンの使用状況に関する調査の結果によれば、夏場、積極的にエアコンを使用していない高齢者が13.0%いることが判明!

 

その中で、夏場にエアコンを使用しない高齢の親に、「使うように促したことがある」人は74.4%にも上ります。

高齢者がエアコンを使用したがらないと思われる理由としては、「節電、 電気代がもったいないから」が33.3%でトップに。次いで「エアコンを使用するほど暑くないから」29.5%や、「エアコンは寒いから」28.2%など、そもそも「暑いと感じていない」と思われることもわかりました。

 

一方で、「ご両親が、夏場エアコンをつけず自宅で過ごしているときに、具合が悪くなったことはある」と答えた人が10.8%という結果になりました。

これらの経験、多かれ少なかれ、したことがあるのでは?

 

プロが教える高齢の親の意識改革

実は夏にエアコンを付けない高齢者は多いのだそう。高齢者と常日頃からコミュニケーションを取っているプロ、主任ケアマネジャー(主任介護支援専門員)の寺岡純子さんによれば、高齢者は経験や思い込みから、これまでの習慣や考え方を変えるのは容易ではなく、昔からよく聞く「エアコンは身体に悪い」という話を信じている人も多く見られるとか。

そこで、エアコンをつけたがらない高齢の親への意識改革と、エアコンをつけてもらうための具体的なコミュニケーション方法について寺岡さんは次のポイントを解説していました。

 

1.高齢者自身に暑さを感じにくくなっていることを理解してもらおう

寺岡さんによると、高齢の親がエアコンをつけたがらない理由は、老化によって皮膚の感覚や内臓の機能が低下しているため、暑さを感じづらくなっていることが原因で、現場では暑い中でも平然と過ごされている高齢者も多いとのことです。

高齢者は人間に備わる体温調節機能が低下してしまい、体温が上昇していたとしてもうまく体が対応できず、体温を下げることが難しくなる方が多いのだそうです。

 

2.エアコンはつけ始めに一番電力を消費することを理解してもらおう

つけ始めが一番電力を消費するということを知らず、「つけっぱなしにしていると電気代がもったいない」と考えている高齢者もいるそうです。三菱電機がある実験を行いました。その結果では、エアコンはつけ始めたときが最も消費電力が高くなることが判明。また、「入り切り」を繰り返すような場合、すぐに室温が上がり熱中症のリスクも増加してしまうのだそうです。

グラフのように、「入り切り」した場合と「つけっぱなし」の場合を比較すると、積算消費電力量は、「つけっぱなし」が492Wh、「入り切り」が522Whとなりました(図①※冷房運転安定時からの1時間30分で計算)。

電気代に換算すると「つけっぱなし」と「入り切り」の差が0.81円※(電気料金目安単価27円/kWhにて計算)とほぼ変わらない結果となったそう。

さらに途中で30分間運転を停止した「入り切り」では、運転再開時に一気に消費電力が上昇したため、最終的に「つけっぱなし」と電気代があまり変わりませんでした。

※電気代や室温の上昇度合いは、住まいの地域やお部屋の環境、ご使用条件等により変わります。

高齢の親に何て言う?「3つのコミュニケーション方法」

これらのポイントを押さえながら、実際に、高齢の親に伝える方法を寺岡さんは3つ伝授。早速みていきましょう。

 

1.視覚的に伝える

冷蔵庫やテレビなどよく使用する場所などに、デジタル温度計を設置し、「室温28度以下」、「エアコンはつけたままにする」などの注意事項を書いて目につくところに貼っておきましょう。

2.繰り返し伝える

「エアコンはつけ始めに電気代がかかるから、つけっぱなしでいいんだよ」と周囲の人から何度も伝えましょう。

具体的に今回の実験結果を見せることや、かかりつけのお医者さんからの「つけっぱなしにすることが大事」というメッセージを文字にし、枕元に貼り付けるなど、視覚で訴えながら、「入り切りを繰り返すよりもつけっぱなしがよい」という事をいろいろな人から繰り返し伝えてもらうのが良いでしょう。

 

3.ポジティブに伝える

「エアコンをつけないとダメ」ではなく、「いつまでも元気でいてほしいからエアコンをつけてほしい」といったポジティブなメッセージを伝えましょう。

 

高齢の親が遠方で、知らないうちに熱中症になりかけていた、なんて事態は避けたいものです。普段からしっかりと観察し、コミュニケーションを取りながら安全と家族みんなの健康を守っていきましょう。

 

【プロフィール】

寺岡純子(てらおかじゅんこ)さん

合同会社カサージュ代表/看護師・主任ケアマネジャー

介護保険の施行に合わせて、急性期医療から介護業界に転身。居宅介護支援事業所を運営、介護BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の推進などの事業を行っている。

 

 

       

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この記事を書いたのは
主婦の友社 OTONA SALONE編集部

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