「ひとりはイヤ」誰とでも寝るほど孤独がつのる【不倫の精算・リバイバル1】(後編)
恋愛心理をただひたすら傾聴し続けたひろたかおりが迫る、「道ならぬ恋」の背景。後編です。
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婚活で誰にも相手にされない惨めさ
だが、意気込んで始めた婚活は上手くいかなかった。
まず年齢で引っかかる。想像した以上に37歳の自分が参加できる婚活パーティは数が少なく、何とか参加できるものがあっても自分より若い女性ばかりに男性は寄っていった。
結婚相談所で紹介される男性は年上のバツイチだったり初婚でも年収が自分より低かったり、どこか「難アリ」な人ばかり。それでも担当者には「これが精一杯」という顔をされる。
看護師で年収も高いから申し込みはくるだろうとタカをくくっていたが、そうでもない現実が彼女をひるませた。
「相手に希望することでね、『家事が全部できる人』『料理のうまい人』って書いたのがいけなかったのかも。単純に希望だったんだけど、アラフォーでそんなこと書いたら家事能力ないって思われるよね」
何度かお見合いのチャンスはあった。でも、「私の収入をアテにしたのが丸見えのモテそうもないチビ」だったり「交際経験0みたいないかにも世間知らずな派遣社員」だったり、がっかりする時間ばかりだった。
何よりショックだったのは、こちらが良いなと思ってマッチングを申し込んでも、相手からは「NO」と言われること。会ってもいないのに自分を拒否される惨めさが、婚活の無意味さを痛感させた。
「婚活も上手くいかないなら、もうどうすればいいんだろうって」
そんなとき、以前から声をかけられていた医師のことを思い出した。女遊びが有名な人で、彼女の周りでも何人か「食われて」いた。
「相手は結婚してるし、昔は不倫なんて考えられなかったんだけどね。何か自分が馬鹿にされてる気分で」
不倫に抵抗はあった。でも、そのときのA子は、とにかく「誰からも相手にされない現実」から逃げ出したくて必死だった、という。
結局、断り続けていた食事の誘いを受け、そのままベッドを共にする関係になった。
▶目が覚めるチャンスを逃し…
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