「女として終わりたくない」レスの果ての不倫、貪欲な二人の夜【不倫の精算 ・リバイバル7】(前編)
私にはレスは耐えられない。「女でなくなる」のが怖すぎて
最初、Iさんから聞いていたのは夫とのレスについてだった。
「子どもたちが自分の部屋で寝るようになってから、夫と同じ寝室に戻したの。
もう子どもを作る気はないとしても、そういうことがまたあるかなって思っていたら、全然なくて」
童顔でまだ30代前半といっても通用する若々しさを持つIさんは、普段からウォーキングや家での筋トレに励み、体型の維持に努めているのは知っていた。
それは夫にひとりの女性として見てもらいたいから、また子どもたちに若いお母さんと思われたいからというのも聞いていて、それは前向きなことだ、私も見習いたいと答えたのを覚えている。
だが、夫は一向に手を出してこない。そして、決定的だったのは
「私のほうから誘ったことがあるんだけど、
『まだそんなこと考えるのか』
って、渋い顔をされたのよ。
それが本当にショックで」
自分を拒絶する夫を見て以来、Iさんは「夫のために頑張る自分」をやめた。
「夫にとって、私はもう女じゃないんだなって、そう思うと胸が押しつぶされそうになるの。
家事も育児もやってる、みんなに毎朝お弁当を作って、笑顔でおかえりって言うように頑張っていたけど、もう嫌になっちゃった」
スマートフォン越しに聞こえてくる彼女の声は、以前背中の贅肉を落とす筋トレのメニューについて話していたときと正反対の、力を失った倦怠感のような暗い響きがあった。
だが、レスを受け入れるには彼女は自分の努力を諦めたくない部分が大きかった。自分への目をそらす夫への不満や嫌悪感ばかりが募るようになり、それから「外の世界」へと目を向けるようになった。
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