出会い系の既婚者でもいいから、自分を求めてほしい…36歳女性の苦悩は【不倫の精算・リバイバル】#11 前編
「求められたい」という飢餓感
K子が出会い系のアプリを使うようになったのは一年前。最初に打ち明けられたときは、まず「え、出会い系なんてやるの?」という驚きが強かった。
不細工ではないが凡庸ともいえる顔つきに、中肉中背の外見。一緒にいても常に背中を丸めてスマホをいじっていることが多く、自分の振る舞いもあまり気にかけることのないK子は、どこか田舎くさい倦怠感を覚えさせる女性だった。
最後に男性と付き合った話を聞いたのはいつだったのか思い出せないほど、K子は恋愛から遠ざかっていた。いつも会社と家の往復で、自宅では両親と過ごすより部屋にこもって小説を読む時間のほうが長いという彼女が出会い系なんて、すぐには信じられないのが実感だったのだ。
「最初は怖かったけどね、いざ会ってみたら優しい人ばかりだよ」
さらに驚いたのは、男性のプロフィールなどを見るだけでなく実際に会い、ホテルまで行ったことだった。行動力に感嘆したのではない。屈託のない笑顔でそんなことを言うことこそ、K子の世間知らずを象徴していた。
「やめときなよ、相手は結婚してるんでしょ? トラブルに巻き込まれても知らないよ」
何度もそう言ったが、K子は知り合った既婚男性と会い続けていた。
当初はK子も警戒してすぐに会うようなことは避けていたが、ある日メッセージのやり取りをしていた男性から「どうしても会いたい」と言われ、つい心が動いた。普段、男性と知り合うきっかけはほとんどなく、「会いたい」などと言葉をかけられることは、K子にとってほぼ「奇跡に近いこと」だったのだ。
「でね、会ってみたらすごく話が合って、またすぐ会いたいなぁって……」
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