「たやまのいし」ではありません。「他山の石」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「他山の石」です。
「他山の石」の読み方は?
日常生活でも馴染み深い漢字ばかり用いられていますが、言葉自体に馴染みがないと何を表す言葉なのか、何と読めばいいのか、戸惑うこともあるのではないでしょうか。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「たざんのいし」です。
「他山の石」とは
他人のよくない言行も、自分の人格を磨くのに役立つということ。よその山から出た粗悪な石でも、砥石(といし)として使えば自分の宝石を磨くのに利用できる意から。
出典元:タザンのいし|言葉|漢字ペディア
という意味です。
「他山の石」という表現を聞いたことがないと、その意味にピンと来ないかもしれませんが、類語表現には「人の振り見て我が振り直せ」「反面教師」があげられます。「人の振り見て我が振り直せ」「反面教師」であれば、聞いたことがある人は少なくないはずです。
基本的には「人の振り見て我が振り直せ」「反面教師」同様、他人のつまらない行動、誤った言行を自分への戒めとする、自分の行いの参考とする、といった意味合いで用いられる言葉ですが、最近では他人の良い言行や直接かかわりのない他人や遠く離れたところで起きた事例から学ぶという意味で用いられることもあります。
文化庁が発表した平成16(2004)年度と平成25(2013)年度「国語に関する世論調査」によると、本来の意味で使う人とそうでない人の割合が以下のように変化しています。
<平成16年度>
- 本来の意味「他人の誤った言行も自分の行いの参考となる」で使う人 26.8%
- 本来の意味ではない「他人の良い言行は自分の行いの手本となる」で使う人 18.1%
<平成25年度>
- 本来の意味「他人の誤った言行も自分の行いの参考となる」で使う人 30.8%
- 本来の意味ではない「他人の良い言行は自分の行いの手本となる」で使う人 22.6%
平成16年度の調査結果によると、回答結果を年代別に見た時、30代以上は本来の意味を選んだ人が多い一方、16〜19歳では本来の意味ではない「他人の良い言行は〜」を選んだ人が本来の意味を選んだ人の割合を上回りました。
また意味を尋ねる選択肢に含まれる「分からない」を選んだ人の割合が多いことも記されています。20代から40代の回答において、「分からない」という回答は最も多く選ばれた選択肢だとあります。
確かに類語表現である「人の振り見て我が振り直せ」「反面教師」に比べると、「他山の石」という字面が表す「よその山の石」がどのような行いを指す言葉なのかは見えにくいですよね。
参考文献
- 平成 25 年度「国語に関する世論調査」の結果の概要
- 「他山の石」の意味|文化庁|文化庁月報|連載 「言葉のQ&A」
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