
石田三成「熱狂的なファン」もいれば「アンチ」も多数! 賛否分かれる嫌われ者に学ぶ「等身大の生き方」とは
敵には特別厳しくなってしまうことも…。三成から学ぶ処世術とは
三成は、対立する人間、意見が異なる人間には、しばしば厳しい態度をとることがありました。朝鮮出兵の際、武断派の加藤清正と、文治派の小西行長が互いに先陣を争いました。三成と行長は朝鮮側との早期講和を模索、一方、清正は朝鮮やその先の明国(中国の王朝)からの領土獲得を唱えており、意見が対立していたのです。
三成が秀吉に戦況を報告した際、清正について悪く報告したとされ、清正は秀吉の怒りを買って日本に戻され蟄居させられています。これを機に、清正と三成の関係には亀裂が入ったともいわれます。
三成の行動は、豊臣政権の財政面や兵力の疲弊などを、総合的に考えてのものでした。それを清正に伝え、話し合う道もあったかもしれませんが、「話してもどうせわからない」とばかりに、三成は強硬姿勢に出てしまったのです。「武断派」「文治派」の対立は、三成の融通が利かない振る舞いが古参の諸将の悪感情を必要以上に刺激してしまったところに原因があります。
しかし、関ヶ原の戦いで西軍の総大将を引き受けた毛利輝元は、五大老では家康に次ぐ石高の大大名ですし、領国会津で「反徳川」を掲げて挙兵した上杉景勝も五大老です。宇喜多秀家を含め、五大老のうち3人が西軍についたのです。結果的に三成は合戦に敗れたものの、家康の楽勝だったわけではなく、わずか20万石弱の三成が家康と互角の勢力を集められたことは驚くべきことです。
三成は豊臣家臣団を円滑に回すことには力を注ぎませんでしたが、思いを同じくする仲間たちと、徳川家康という大大名と真っ向勝負を演じたのです。実直に心から通じ合った仲間と連携プレーができれば、自分ひとりではとてもなし得なかった大きな仕事ができることを、三成の戦いは教えてくれています。
誰にでもいい顔をしようとがんばりすぎている、そこのあなた。それよりも三成のように、全力で信じ合える仲間を探すほうが、人生ラクになるかもしれませんよ。
『読むとなんだかラクになる がんばらなかった逆偉人伝 日本史編』加来耕三・監修、ねこまき・画 1,540円(10%税込)/主婦の友社
逃げる(桂小五郎)、泣きつく(足利尊氏)、人まかせ(徳川家綱)、スルーする(和泉式部)、世間を気にしない(前田慶次)、投げ出す(上杉謙信)、がまんしない(坂本龍馬)、こだわらない(徳川家康)、嫌われ上等(石田三成)、日常生活を放棄(葛飾北斎)、趣味に生きる(徳川慶喜)、本業やる気なし(足利義政)…など、いろいろなパターンの「がんばらなさ」を発揮した25人を収録。
文中イラストは実際の色と異なることがあります
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