東大生は陰キャでも内向的でもなかった!世間のイメージと真逆な実情とは

知らない人ともご飯に行く

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様々な講義でSlackを使っています。その中ではメンバー同士が自由に交流できます。50人〜200人くらいのワークスペースでは「#times_倉田B1」*のように各人がチャンネルを作り、自由にコメントをつけています。講義と関係ないライブや他の講義に関する投稿を行うこともあります。

※ワークスペース…Slackの中の部屋。講義の名称がつけられている。

※チャンネル…ワークスペースの中に追加できる。チャンネルにも名前がつけられるので、テーマごとに分けている。例「自己紹介」「講義の案内」「質問」。

※B1…バチェラー1。学部1年生を表す。

 

ぼくも仕事やボランティア活動について投稿し、見た人はスタンプを押してくれます。こうやって他の学生の名前を認識しているので、講義で会ったときはすぐに打ち解けられます。

また不特定多数を食事に誘ったこともありました。

 

 

「今日の昼に駒場キャンパスで食事をするんですが、誰かご一緒しませんか」

このように自分のチャンネルで呼びかけたことがありました。この日は日曜日で、ほとんどの学生が登校していませんが、新たな出会いがあるかもしれない。

 

投稿から1時間ほどして一人だけ連絡をくれた男の子がいました。たまたま用事があって駒場キャンパスに来るため、一緒に昼食を取ってもいいと言います。

駒場キャンパス内にあるイタリアントマトで待ち合わせます。定刻にやってきた男の子は18歳の1年生。推薦入学の学生でした。

 

彼はぼくが知人とで上梓した『笑う数学』(KADOKAWA)の読者で、ぼくのことを知っていました。さらに、ぼくの入学もYahoo!ニュースで見ていて、同じSlackにいることを把握していたようです。

 

38歳のおじさんの呼びかけに、18歳が平然とやってくるのが東大の良いところだと思います。

ぼくが18歳の頃は30代の人に興味がありませんでした。共通の話題もなく何を話していいかわからない。アルバイト先のバーミヤンにいた先輩も「おじさんだなぁ」と思っていた。一緒に遊んでいたけれど、実はその先輩はまだ26歳でした。

 

その先輩が30歳になったときには、「いい歳したおじさんがいつまでアルバイトをしているんだ。そろそろ就職しなさい」などと思っていました(けれど、ぼくは38歳になってまだ学生をしています。人生何があるかわかりませんね)。

 

18歳から見た38歳はとてつもなくおじさんです。しかし東大生の多様性についての理解が障壁を壊します。

本人が望めば、幅広いジャンルの面白い人と出会える。それが東大です。

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