なぜ彼氏と長続きしない?仕事も趣味も友人関係もバッチリな、彼女に欠けていた【人をみる力】とは
交際しても「違う」と思ったら即関係解消
A子さんは、レストランに勤務する36歳。行動力があり、段取り上手でテキパキと動ける女性です。職場では「頭の回転が速く、よく気が利く人」と評価されています。
そんなA子さんの悩みは、男性とのおつきあいが始まっても、交際が長続きしないこと。A子さんは、行動力があり、段取り上手。そして、完璧主義な一面があります。仕事でもプライベートでも、できるだけ効率的に動けるように、毎朝その日の計画を立てるのがA子さんの日課です。ところが、ハプニングが起こって段取り通りに予定がこなせない事態になると、「今日はもう終わった」と投げやりな気持ちになってしまうのだといいます。
A子さんの完璧主義は、男性とのおつきあいでも発動されます。相手との関係に「思っていたのと違う」というところが見えると、「この人とはもうダメだ」と気持ちが冷めてしまうのです。中途半端な気持ちでズルズルと交際を続けるのは、行動派のA子さんには耐えられません。「違う」と思ったら即別れを告げて関係を解消するので、気が付けば1年以上交際が続いた相手は1人もいませんでした。
A子さんにはお兄さんがいて、3歳になる甥っ子はA子さんの癒やしの存在です。自分に懐いている甥っ子はそれはかわいくて、「自分もいつかは結婚して、子どもを産むだろうな」という漠然とした結婚願望は抱いています。
とはいえ、毎日の仕事は忙しくて時間も不規則。趣味も友達も多いA子さんに、婚活をする余裕はありませんでした。
婚活を決意するも、連絡が遅い彼にイライラ…
そんなA子さんに転機が訪れます。勤務していたレストランが閉店することになったのです。閉店後は、遠方にある系列のホテルへの異動を打診されましたが、縁のない土地へ引っ越して、慣れない仕事をするという未来はどうしても想像できませんでした。
実家へ帰ることも考えましたが、ただでさえ帰省するたびに「将来はどうするの」と心配する母親と一緒に暮らすのは気が進みません。
「こうなったら、短期集中で婚活をするしかない!」と、思い立ったら行動が早いA子さん。さっそく結婚相談所に入会しました。
1人目のお見合い相手は、ピンとこなかったのでお断りしましたが、2人目の相手は、ルックスがA子さんの好みのタイプ。3歳下で、化学系の研究所に勤務する誠実そうな男性です。彼は口数が少なく、会話はそれほど弾みませんでしたが、A子さんは「また会ってみたい」と担当者に伝えました。幸い、彼のほうも「また会いたい」という意思を伝えたと聞いて、A子さんはほっとします。
A子さんの連絡先は担当者を通じて伝わっているので、彼から直接連絡があるはずです。ところが、いくら待っていても音沙汰がありません。結婚相談所の担当者から、「電話番号が間違っていた」と謝罪があったのは、1週間以上たってからでした。
その時点で、彼に対して「対応が遅い」という印象を持ったというA子さん。ようやく連絡がつき、2人で会うことができたのですが、何度かデートを重ねるうちに「やっぱり、違うかも…」という気持ちが膨らんできました。
結婚相手に必要なのは「甘い言葉」よりも…
今までのA子さんなら、「違う」と思った時点で彼との関係を終わらせていたかもしれません。でも、今のA子さんはそこまで思いきることができず、私のところへ相談に来てくれました。
A子さんが彼に対して感じた「対応が遅い」という印象は、何度か会うたびに確かなものになっていました。
「とにかく、返信が遅いんです」とA子さん。A子さんが朝送ったLINEへの返信が、夜になって届くことも多いとのこと。また、彼は相変わらず口数が少なくて、一緒にいても話が弾みません。2人でいても、A子さんをときめかせるような言葉をくれないところも不満だといいます。
A子さんの言う通り、彼は言葉が足りない性格のようです。しかし、結婚相手に必要なのは、「甘い言葉」よりも「誠実な行動」です。
彼の「行動」に目を向ければ、「急用のときは簡潔に返信をくれる」「2人で会うときは、隣の県に住むA子さんの家まで車で送迎してくれる」など、A子さんへの誠実な思いが表れています。
つづき▶【後編】では、アラフォー女性で婚活がうまくいかない人が抱えている原因と、それを解消するためのセルフケアを伊藤さんに伺います。そして、A子さんの婚活の行方についても聞かせていただきました。__ ▶ ▶ ▶ ▶ ▶
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