
東大生が意見を述べないのは「コミュ障」なのではなく「美学」。それを理解できない人の寂しい末路
発言を強要する先生に対する東大生の視線
shutterstock.com
口数の少ないタイプ揃いの僕らに向かって、議論をしろと何度も感情的に怒るフランス人のおじいさん先生。なぜ議論をしないのかと怒鳴る声に対しても、学生たちは口を閉じたままです。
ぼくがもっと上手にフランス語が話せたら、きっとこんな風に言います。
「フランス語の能力が低いから話さないのではなくて、それぞれ個性があるんだよ。大勢で会話することを好まない人や自分の意見を言うのが苦手な人がいて、ましてや議論するなんてことを、誰かと意見を対立させたり、共同して一つの真理に到達しようとしたりするなんてことを好まない人だっているんだよ。ぼくはこれまでおしゃべりが好きな人たちに囲まれてきたから、東大に入るまで気づかなかった。自分の意見をはっきり言うことや誰かと議論できることは普遍的に良いことではないんだよ。先生の中ではそうかもしれない、フランスでは評価されるかもしれない、欧米では当たり前かもしれない。けれど、ぼくはそうは思わない。話をしなくたって自分の意思を伝える方法はあるし、自分の考えを伝えることが必ずしも良いわけではない。ぼくは控えめな彼らを美しいと思う。社会に出てから困ると言う人がいるかもしれないけれど、議論できなくたって口数がとてつもなく少なくたって、うまくいく仕事があるはずだ。どうしてぼくが尊敬する友人の素晴らしい部分が理解できないんだ」
こんな風に主張できたらどんなに良かったことだろうか。しかし、それを述べるだけのフランス語の能力がぼくにはありませんでした。
先生は4月からぼくらを教えています。
ぼくらの能力や寡黙さを把握していないのだろうか。
早口で捲し立てる前に、どうして議論しないのか、その理由を考えなかったのだろうか。
そのような迂闊さは、学生の不興を買います。
軽率さが先生の評価を著しく下げ、誰も敬意を払わなくなる。
多くの東大生が先生一人一人の人格や知識、研究に対して尊敬の眼差しを向ける。
その反面、未熟な先生に対しては冷酷だ。
先生に対して意見を述べ、誤りを指摘する学生はいない。だから先生は自分で気づくしかない。
気づくことはないから先生はもう成長しないだろう。気づこうとする姿勢がない限り。
もしあなたの家族の子供や兄弟、親が寡黙であってもそれは素晴らしい個性です。
1 2
スポンサーリンク
【注目の記事】
- 「一度使ったらやめられない」人気スタイリストも40代編集もリピ買い中の『涼ブラ』って?「滝汗でも不快感なし」「つけ心地がラクなのに~」続々と魅了される理由とは?
- 白髪染め迷子だったアラフィフ編集部員が体験。パサつく、色が抜ける・・・ホームカラーのイメージを覆す“クレイパック着想”の白髪染め 驚きの染まりとツヤのワケとは
- 「お値段にも納得いく手応えです」あのシーズ・ラボのサロンケアが「本当に自宅でできてしまう」1台13役の最新鋭※マルチ美顔器の「ほんとにすごいところ」とは
- 美味しさの決め手は植物油!~油の達人に聞く植物油の魅力 vol.9/@和乃食 ここから【オリーブオイル、サラダ油、菜種油】
- 「急に老けた!?」と悩む40代、50代必見! 編集部員がリアルに実践「毎日キレイを保つ」お手入れ法
- 白髪に悩む40-50代女性が「泡クリーム」タイプの白髪染めをセルフでお試し!「もっとはやく使えばよかった」後悔の理由とは?
- 美味しさの決め手は植物油!~油の達人に聞く植物油の魅力 vol.8/@サンジャン・ピエドポー【オリーブオイル、キャノーラ油】