東大文科一類の秀才でも、まともに議論できない人がいる。誕生日会の店選びで露呈した、彼の甘さ
東大生なのに全く議論できない
「東大生なのに◯◯できないんですね」
きっとこれから社会に出ていく東大生が言われたくない言葉の一つでしょう。
ぼくもこんなことは言いたくないけれど、筋道を立ててまともな会話ができることは東大生でなくとも必須のスキルです。受験勉強との親和性もある。
もし、まともに会話ができなければ、口には出さずとも思ってしまいます。
2月にぼくの誕生日があります。39歳。その39歳を祝うにあたって、友人が誕生会を催してくれることになりました。
(※誕生会はコストがかかるので、ぼくから誕生日を祝われた過去があって、かつ、お返しとして祝いたい人に参加してほしいと思っています)
そんな誕生会の参加者たちとは異なり、まだ会話すらそんなにしていない「その人」もたまたまその誕生会の話し合いの席にいたので、参加することになりました。
誕生日会では何をするかという議題になったときに、彼が言いました。
「梅を見にいきませんか。去年梅を友人と見に行って、とてもよかったのでもう一度いきたくて」
ぼくはみんなで集まれれば内容はなんでも構わなかったので、いいですよと答えました。
しかし、どうでしょう。梅は2月でも見られるんでしょうか。誕生会は2月11日です。まだ梅が見頃になるには寒いような気がします。
「梅、咲いているんですか」
ぼくは聞きました。
「3月にならないと咲かないんですよね。3月にしましょう」
ぼくの誕生会で、日付は決まっているので3月にするという選択はないはずです。このあたりから彼の発言に疑問を感じるようになりました。
議論のルールを無視することは許されない
結局、食事に行ってから、ぼくの行きつけの角打ち(酒屋で買った酒を店内の一角でそのまま飲めるスペース)で昼過ぎからワインを飲むことにしました。この角打ちで楽しい仲間と共に素晴らしいワインが飲めるのなら満足です。角打ちは中目黒にあるので、中目黒の飲食店を探します。彼が焼肉を食べたいというので、まずは焼肉店を探しました。しかし、昼からやっていて誕生会に相応しい店がない。どうしても昼から集まりたかったので、焼肉は諦めることにしました。
店探しが難航したため、後日ぼくが単独で選び、この日は集合時間と角打ちに行くことだけ決めて解散しました。しかし、次の日に彼はこんなことを言います。
「夜なら焼肉は入れるので、焼肉にしませんか」
「いつまで言ってんだよ!」と心の中で叫びました。
一度終わった話を蒸し返すのは議論のルールに著しく反しています。それは東大生として許されざる行為だと思います。
つづき▶【後編】では、正解を導きだすためのさまざまな「意見」と、議論を蔑ろにしていると取るれる「意見」の違いとは? 東大生でありながら不合理な発言をしてしまう彼の、さらなる仰天言動とは? __▶ ▶ ▶ ▶ ▶
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