
東大文科一類の秀才でも、まともに議論できない人がいる。誕生日会の店選びで露呈した、彼の甘さ
これまでのプロセスを軽んじる発言
誕生日にどこかに出かけるという行事には正解がありません。だから、みんなで話し合って、実現可能性が低いものや不合理なものを排除して、よりよい答えを目指します。真理が誤った意見によって少しずつ磨かれることと似ています。
ただ誕生日の行事は真理と異なり、何が正しいかわかりません。だから、手続きの正しさが重要です。正しい手続きによってたどり着いた結論ならば、それは理にかなったものと言えそうだからです。
いま、彼は一度排除された「焼肉に行きたい」という議論を蒸し返しました。その話を聞いていなかったのか、聞いていたけれどどうしても行きたいのか、は分かりません。
しかし、手続き的正義を無視しているのは間違いありません。そういった手続きを軽視した意見は採用するに値しません。また、そのような発言を繰り返す人は軽んじられてしまうでしょう。
なぜならば、手続き的正義を蔑ろにすることは、それを大切にしている人の議論を蔑ろにする行為だからです。
公正さに欠ける、彼のコミュニケーション
そうやって彼への不信感が募ってくると、先日の彼がとったある行動も合点がいきます。
みんなで角打ちで飲んでいた際、ぼくがチェイサーとして2Lのお茶を買いました。コップはないので、先ほど飲み干した日本酒のワンカップに注いで飲んでいました。
しばらくして、彼はその2Lのお茶を右手で掴み、高々と持ち上げて垂直に傾け、口を大きく開けました。
ぼくは、静かに「だめだよ」と言うと、彼は「滝ですよ」とだけ言いました。
「だめですよ」「でも、滝ですよ」「だめだよ」「でも滝なんで」
ひどい。
ノリだけで議論を放棄しても、分が悪い
「滝ですよ」はやや不親切な表現だと思います。ペットボトルを逆さまにして、口をつけずに飲むことを「滝」と表現していると推測はできますが、一般的な表現ではないはずです。それを連呼するだけのコミュニケーションにはいわゆる「日本人的な甘え」の構造が見られます。
論理も相当弱く、議論の余地がありません。お茶はぼくの所有物です。他の人が飲んでも構わないとは思っていますが、所有者が明確に拒否した飲み方を強引に進めるためにはそれなりに論拠が必要です。
それを「滝ですよ」の繰り返しで乗り越えようというのは、相当に筋が悪いと感じます。
結局、「ぼくが空になったワンカップで飲んでいるんだから、あなたもそうすべきだ」と丁寧に説明して、滝をやめてもらいました。
論理的推論なくして、東大入試は突破できないはずですが、東大生であっても著しく不合理な人間がいるようです。
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