30~50代女性ばかりの勤務先。イケメンの大学生バイトくんと仲よくなったら人間関係が大荒れ!(後編)
「息子」のように接することで、イケメン大学生と仲良しに
そんななか、信子さんはその大学生を「男性」ではなく、「息子」に対するように接していたそうです。そうできたのも、その大学生と同じくらいの年齢である長男の存在が大きかったと、信子さんは語ります。
ただ、いくら「異性として見ないようにしよう」と気をつけていたとしても、キラキラした瞳、白く整った歯を見る度に、信子さんの胸は高鳴ったそうです。
その大学生は信子さんへ安心感を感じたのか、いつの頃からか信子さんと世間話をするようになったそうです。
大学生の話によると、彼には同じ年の彼女がいて、アルバイトも彼女とのデート代を稼ぐためだったとか。やがて信子さんも、その大学生に心を開くようになり「最近みたドラマの話」などを気づけば気軽にするようになっていました。
しかし、その大学生と信子さんが仲よくしている光景を見て、周囲の「パート従業員」たちは嫉妬に燃え始めたといいます。
パート先で、コソコソと悪口を言われることも
それは、信子さんがパートに入ったある日のことでした。パート従業員たちが、信子さんの方を見てコソコソと何かを話しているのを見かけたそうです。信子さんが近づくと、彼女達は「チッ」と舌打ちをして、バラバラになったとのこと。
おそらく、アルバイトの「イケメン大学生」と仲良くしているのが、彼女達は気に入らなかったのでしょう。そもそも気に入らないからとはいえ、その大学生には「同世代の彼女」がいるし、信子さんに嫉妬して嫌がらせをしても仕方がないというのに……。
彼女達の嫌がらせは、その後も続きました。レジが忙しいと通常なら「サポート」としてもう一人が手伝いに入るのですが、信子さんがレジのときは誰も助けに入ってくれなかったそうです。
スーパーは、特売日など「セール」になると、レジ前に長蛇の列が出来ることもしばしば。それを一人で全部こなすのは大変難しく、何度も「パートを辞めたい」と思ったそうです。レジが混雑して大忙しな信子さんを見て、なかにはニヤニヤしながら眺めている同僚さえいたそうです。自分たちがしかけた意地悪で、信子さんが困っているのを面白がる同僚を見たとき、信子さんは腹が立って仕方なかったそうです。
そもそも信子さんは「お昼の時間」にパートに入ることが滅多になく、入るとしても16時以降でした。
「夕方の部」でパートに入る時は、例のイケメン大学生が助けに入ってくれるのですが、「昼の部」の時は一人でヒーヒー言いながらレジを打つしかありませんでした。
そんな時、唯一助けてくれたのが、みんなから悪口を言われていた女店長だったそうです。
唯一助けてくれた「女店長」への申し訳なさで、胸がいっぱいに
忙しさのあまり涙目になりつつもレジを打っている時、その女店長は「頑張って」とボソッと呟きながら、腰をポンと叩いてくれたのだとか。そんな〝男前〟なエールを贈ってもらえ、この時ばかりは感謝の気持ちで胸がいっぱいになったそうです。それと同時に「あの時、同僚のパートたちと一緒に悪口を言ってしまい、ごめんなさい」という気持ちもこみ上げてきたとか。
その後、パート先の人間関係が上手くいかなかったことと、夫の出世もあり「そこまで働かなくてもいいか……」と感じ、信子さんはパートを辞めたそうです。もともと物欲もなければ、大してやりたい仕事も見つからず、辛い思いをしてまで「働く理由」を見つけられなかったのも、パートを辞める一因でした。
この「パートでの嫌がらせ」を受けた経験から、信子さんは人が悪口を言っている時は、自分が同意しない限り絶対に応じないようにしようと、心に誓ったそうです。また、ちょっと嫌なことがあったからといって、人に嫌がらせをするのはナンセンスだと感じたとのことでした。
女性が集まると、グループや環境によっては「あの人ってさぁ……」と悪口、陰口を言ったり、誰かをハブにするといった嫌がらせが起きるケースも少なくありません。やっている側は気晴らしになって楽しいのかもしれませんが、嫌がらせを受けた当事者はとても傷つくものです。
人間関係を円滑にし、なおかつ誰かを傷つけないためにも、誰かとつるんで嫌がらせ、悪口を言うといった行為は慎んだ方が良いと言えるでしょう。
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