
「体だけの不倫」のハズだった。「女として終わりたくない」そう執着する彼女の末路は…(後編)
届かない気持ちを抱えて
「長男が修学旅行で、娘も友達の家に泊まりに行っていたの。もちろん前から仲のいい子よ。せっかく夫婦水入らずだから、今ならって思ってベッドで夫に抱きついたの。そうしたら、『急にどうしたんだ』って、あの人が。『今日は疲れてもう眠いから』って、背中を向けたのよ」
「……」
その瞬間に真紀がどれほどショックを受けたかは想像できる。伸ばした手を受け止めてもらえることもなく、一方的に拒絶されたら絶望しか感じない。
「せめて、手を握るとかハグをするとか、触れてくれたらね、まだマシだったのよ。前と何も変わってないの。ああ私に興味がないんだなって目の前で思い知らされるのよ。こんな人間につらい気持ちをぶつけるなんて、まだ私は傷つかないといけないの?」
真紀の声はどんどん小さくなる。打ち明けたところで最悪な結末しか考えられないのは、聞いているこちらも同じだった。
「……つらいよね」
かろうじて言葉を返すと、今度は強い語気になって
「不倫する気持ち、わかるでしょ?こいつが駄目ならほかの男でって、なるじゃない」
と真紀は言った。それにうなずくことはできず、「魔が差したんだよね」とすぐに答えた。
私の罪と、夫の罪 次ページ
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