岩井志麻子 女40代の生き方とは? 安室奈美恵の引退宣言に思うこと
私の世代だと、人気絶長期での引退宣言といえば山口百恵さんだ。いや、私らやっぱりどうしてもあの頃のように百恵ちゃんと呼びたい。
昭和のスーパースター電撃引退が百恵ちゃんなら、平成のそれは安室奈美恵さん。こちらも馴れ馴れしく、安室ちゃんと呼ばせてもらうが。百恵ちゃんはなんと二十一歳で結婚引退、安室ちゃんは四十歳で「私らしく生きたい」と来年の引退を宣言した。
安室奈美恵と山口百恵
活動期間、実年齢の比較をしてみれば、百恵ちゃんの方がものすごく若く早く芸能界を引退しているのだが、なんとなく安室ちゃんも二十歳そこそこで引退するような雰囲気もあり、百恵ちゃんは逆に四十歳まで芸能界にいたような感じがしてしまう。
時代やキャラクターが違うのもあるが、引退当時の百恵ちゃんと今現在の安室ちゃんを並べてみれば、ほぼ同い年に見えるからだ。
決して百恵ちゃんが老けているのではなく、落ち着きすぎているのね、今の感覚では。
1970年代の40代女性たち
私は百恵ちゃんより六歳ほど下で、安室ちゃんより一回りほど上だ。百恵ちゃん引退時に岡山の田舎の高校生だった私にとって、四十代はまさに人生も半ば引退の年代に見えた。
孫がいるのが当たり前、パーマ頭に胴回りの太いtheオバさん、それが四十代だった。
現代の40代女性とは
百恵ちゃんにとっての四十代は、完全に専業主婦だった。安室ちゃんはもしかしたら新たな恋をして再婚して、また子どもができるかもしれない。そう思うと、安室ちゃん含めて本当に今の四十代って若い。たくさんの「まだこれから」があるのだ。
岡山も変わってきている。東京も岡山も、四十代で初婚、初産、普通にいる。安室ちゃん張りに、ギャルにしか見えない四十代もいっぱい。
とはいうものの、妊娠と出産はリミットがすぐそこのお年頃だ。どんなに見た目も体も若々しくても、五十代に入ると結婚はさておき妊娠と出産はなくなる。
40代女性よ、“焦ってほしい”
誰の人生にも、大なり小なり引退はある。四十代は余生ではないが、五十代は余生の匂いがしてくる。五十代に入ったら、「まだこれから」は皆無にはならないけど、かなり減る。一般人の四十代は「私らしく」なんてあまりゆったり構えず、多少は焦ってほしい。
焦ってもまだ、若さはあると励ましてもらえる。それが今の四十代だから。
【岩井志麻子 おんな欲】
スポンサーリンク