ついに憧れの仕事に就けた44歳。なのにストレスしか感じない!こんなはずじゃなかったのにナゼ!?

2024.04.04 LIFE

フリーで活動していくうちに、「このままでいいのか?」と感じるように

東京都に住む明菜さん(仮名・44歳/フリーランス)は、夫(45歳/会社員)、娘(10歳)の3人家族。明菜さんの家は、大手企業で勤務する夫が大黒柱であったことから、これまでは子育てをしながらフリーランスのライター、イラストレーターとして、仕事を続けてきたそうです。

明菜さんはこれまで企業から依頼される案件があればその都度こなす、というスタイルで仕事を続けてきました。しかし、次第に「このままでいいのだろうか?本当は、もっと自分がやりたいことに挑戦してもいいのでは?」と思うようになり、かつて憧れていたシナリオ作家を志すことを決意。

 

しかし、シナリオ執筆の経験がない明菜さんにとって、実際どうやったらシナリオ作家の仕事を獲得できるのか、思い悩む日々が続いたそうです。業務委託の仕事を探しやすいネットサービス「クラウドソーシング」で検索しても、YouTube動画で流す簡単な漫画シナリオ系が多く、明菜さんが求めているような仕事内容ではなかったそう。

明菜さんは本格的な長編連載漫画や、雑誌に掲載されるような漫画のシナリオを望んでいました。その理由は、自分のペンネームが記載される可能性が高いので、「今後の実績になる」と思ったからです。

YouTube動画の簡単な漫画シナリオでは、自分のペンネームが残るような仕事は少なく、働いても何も残らない恐れがあると、明菜さんは考えたそうです。

 

そんなある日、出版社で漫画のシナリオ作家を募集している求人を発見。

報酬などの条件について記載はなかったものの、求人には「ペンネームが書籍に記載される」と書かれているのを見て、思わず「これだ!」とガッツポーズ。明菜さんは、すぐさまその求人に応募しました。まさか、この求人が地獄の入り口とは、その時は気づきもしなかったそうです。

 

 

違和感のあるオンライン面接に、モヤモヤ

求人に応募すると、1ヶ月後にその出版社からオンライン面接の連絡がありました。明菜さんが受けたオンライン面接の担当は、やや融通が利かなそうな雰囲気の黒ぶち眼鏡の女性だったそうです。

女性担当者は明菜さんに「シナリオの構成は、ある程度こちらで考えるので、細かい部分を肉付けしてください」という話をしてきたのだとか。正直、明菜さんは自分ですべてのシナリオを自由に作成できると思っていたので、この話を聞いて少しがっかりしたそうです。

女性担当者は明菜さんに対して「読者を刺激するようなセリフはNGだが、ある程度攻めた内容も書かないと読者に刺さらない」など、さまざまな要求を画面ごしに延々と伝達してきます。その一方で、報酬や作品の内容、漫画家の情報については何も教えてもらえず、モヤモヤ……。

 

初顔合わせの相手にあれこれ聞きづらいと思いつつも、明菜さんは勇気を出して「1話につき、どれくらいの文字数で、報酬はいくらですか?」と尋ねました。すると、女性からは「文字数は決まっていませんが、1話につき大体5~6,000文字くらい書く方が多いです。

ただ、漫画は10ページほどあるので、人によってどれくらい細かく書くかは、本人次第かなと」という、やんわりした伝え方をしてきたそう。ただ、報酬は1話あたり50,000円と高単価でもあったので、明菜さんはその仕事を引き受けることにしました。

 

 

仕事を受けたものの、なかなか依頼が来なくてストレス

明菜さんがその仕事を承諾してから、シナリオ作成の話が届くまでに2~3ヶ月ほどかかったそうです。明菜さんはフリーランスとして、他の仕事も受けていたので、仕事が届くのが遅いことに対し、かなりストレスがかかっていたそうです。フリーランスの場合、スケジュールが決まらないと他の仕事も入れにくいし、ストレスやモヤモヤが募ります。

ようやくシナリオ作成の依頼書を受け取った途端、その内容を見た明菜さんは開いた口が塞がらなかったそうです。なんとシナリオ依頼を受けた漫画はBL系(ボーイズラブ)で、セクシーなシーンもいくつか盛り込まないといけなかったのだとか。

明菜さん自身、BLの内容にさほど抵抗感はないものの、あまり詳しくないジャンルだったので、似たような漫画を必死で探し、購入しては読んで研究したそうです。

第1話シナリオの納期は、2週間後。かなりタイトなスケジュールだったので、どうせなら研究の意味も踏まえた上で、最初から漫画のジャンルくらいは教えて欲しかったと、明菜さんは語ります。

慣れないジャンルの仕事だったこともあり、第1話を作成するまでに2~3日ほどかかったそうです。明菜さんが今フリーで受けている仕事は、1~2時間で約2~30,000円のものが多いため、正直50,000円でも割に合わないと感じたそうです。

やがて第1話をなんとか作成し、納品したものの、1ヶ月後にまさかの事態となるとは……。

 

▶つづきの【後編】では、憧れのシナリオ執筆の仕事ができるようになった明菜さんに突き付けられる現実とは? その後もシナリオ作家としてスキルアップを目指すのか?…についてお伝えします。__▶▶▶▶▶

 

 

【編集部より】
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