新入社員に手を出した40歳女性。不倫の罠にハマった勝ち組女性の末路は【エリート銀行員たちの不倫事情】後編
彼女が戸惑っていると、彼はテーブルの上から手を握ってきました。『俺と寝てくれませんか?』
「ぜんぶ東京のせいだ、と思うことにしました。仕事終わりに居酒屋がある。居酒屋の近くにホテルがある。家に帰っても居場所はなくて虚しいだけ、地域のつながりなんてない。かろうじて誰かと繋がっているのは、会社があるから。私たちは月極で給料をもらっているのから、会社員としてのメリットを享受するのはいいだろう、って」
彼女は頷き、2人はホテルへ向かいました。
ホテルに行って……驚きの末路とは
「まず2人でシャワーに入ることになりましたが、彼は若いのにがっついていなくて好印象でした。しばらく夫の体しか見ていなかったのですが、若い男の子の身体って肌も綺麗だし、引き締まっているんですね」
シャワーでお互いの体を洗いあった後、ベッドに向かいました。手をつないできたレンさんは、サクラさんの左手の結婚指輪をするすると抜き、ベッドの脇に放り投げました。
サクラさんが目を丸くしていると、レンさんは『今だけは旦那さんのものじゃなくて俺のものになってほしいんです』とつぶやきました。
「もっとひねくれた子かと思っていました。ベッドでも優しい言葉なんか、かけてくれない男の子かと。でもそうじゃなかった」
手が胸に優しく触れて、徐々に下に移動していきます。そして体の中にも……。彼の巧みな愛撫で、サクラさんはあっという間に達してしまいました。
「夫とセックスをしている時は、いつも感じているフリをしていたんです。早く終われ!って思いながら…。でも、ときには本当に無理で濡れなくて『もう、やめようか』と言われることもありました。それはそれで、自分の女性としての魅力がないって通告された気がして……どんどん枯れていく毎日だったんです。レンさんと寝てみて、自分がこんなふうに感じることができるということに驚きました。」
レンさんが欲を吐き出してくれたことも、彼女は嬉しく思いました。行為が終わった後も、空を漂っているようなふわふわとした感じに包まれていました。
ヨガをやった後よりも調子がいい。そう言うと彼は快活そうに笑いました。
彼に抱かれて髪の毛を撫でられているうちに、彼女は眠くなってきてしまいました。1週間の疲れが出たのでしょう。『おやすみなさい、課長。良い夢を』という彼の言葉を最後に、彼女は目を閉じました。
彼女を起こしたのは、内線のコール音でした。電話口からは受付の女性の、ぶっきらぼうの声が聞こえてきます。『お客様。時間ですが、延長なさいますか?宿泊なさいますか?』
サクラさんはベッドから起きて辺りを見渡しました。レンさんの姿がありません。『か、帰ります』と慌てて受付の女性に言い、部屋を飛び出しました。
フロントで受付の女性からは『お会計は2万円になります』と言われました。『どうしてですか?休憩なら8,000円じゃないんですか?』と彼女が尋ねると『一度目に電話した時に、お客様は出なかったので、自動延長になりました』とフロントの女性は澄ました声で答えました。
「腹が立ちましたが、後ろから別のお客さんも入ってきたこともあり、お金を払おうと財布を広げました。そこで気づいたんです」
彼女のお財布からは、2万円が抜かれていました。
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