元カレをひきずる女性。自己嫌悪だらけの「過去」を、肯定できるようになるまでの軌跡とは

2024.04.06 LOVE

平日の夜にしか会えない彼。もしかしたら…？

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ＩＴ企業に勤務するＫ子さんは、37歳。私のところに相談に来てくれたとき、Ｋ子さんは過去の恋愛を後悔し、自己嫌悪に陥っていました。

Ｋ子さんが、彼に出会ったのは32歳のとき。身近な友人が「このアプリで出会った人と結婚したよ」と勧めてくれた恋愛系マッチングアプリで、３歳上の彼に出会いました。

マスコミ業界で仕事をしている彼は、話題が豊富。普段なかなか聞けない業界の話をしてくれるところが刺激的で、Ｋ子さんは彼とデートを重ねるようになりました。年収は1,500万円を超えるのも魅力的に映っていました。

ところが、「いま思うと、彼は既婚者だったかもしれません」とＫ子さんは疑っています。つきあっていた頃は気づいていなかったものの、いま振り返ると「もしかしたら…」といろいろと思い当たることがあるそうです。

たとえば、彼とのデートは平日の夜ばかり。休日に会うことはほとんどありませんでした。お互い仕事が忙しかったこともあって、会えるのは月に１～２回程度。いつも仕事帰りに彼がひとり暮らしのＫ子さんの部屋に寄るというパターンでした。

旅行に誘っても、同居している父親の介護を理由に断られ、遠出をしたことはなかったそうです。

やがて、Ｋ子さんが連絡をしてもなかなか返信をくれなくなり、「自分を大切に思ってくれている」という実感がまったく持てなくなった頃、「こんな関係を続けていてもしかたがない」と、Ｋ子さんのほうから関係を解消させました。彼は、いっさい引き留めることはなかったそうです。

自己嫌悪から立ち直れない「貴重な３年間を無駄にした」

そんな彼と別れて、さぞかしスッキリすると思いきや、むしろモヤモヤした気持ちが続いているというＫ子さん。「彼とつきあっていた32歳から35歳までの３年間は、30代前半の大事な時期だったのに、生産性のない関係に３年も無駄にして、私は何をやっていたんだろう」という後悔の念に、いまも悩まされ、自己嫌悪に陥っています。

「結婚したい」という思いはあるものの、いまだに婚活に前向きになることができません。

「彼のどういうところが好きだったんですか」と私が尋ねると、Ｋ子さんは言葉を濁します。

「じつは、彼のどこが好きだったのか、よくわからないんです。ひとりになるのがさみしくて、惰性でつきあっていたような気がします。あとは、彼は年収も高いし、華やかな世界で仕事をしていたので、もしこの人と結婚したら友達に自慢できるかもしれないという気持ちもあったかもしれません」

「それなら、お別れして正解でしたね」というと、Ｋ子さんは表情を曇らせました。「別れてよかったはずなのに、２年たったいまも自己嫌悪から立ち直れないんです」

「既婚者かもしれない人と３年もつきあっていたなんて、なんて愚かなんだろうと自分を責めてしまいます。しかも、好きだったからではなくて、結婚相手として条件がいいからとか、ひとりになるのがさみしいからとか、そんな理由でずるずるつきあっていたなんて。こんな私は誰にも相手にされないし、一生結婚なんてできないだろうと思います」