
恵まれた主婦だったのに不倫に溺れ…。欲望の果てに「失った」その顛末とは(前編)
別れた不倫相手を忘れられない理由
「もったいなかったわよね」
その日は、不倫の話ではなく別の用事でゆり子と会う約束をしていた。待ち合わせた喫茶店はゆり子のお気に入りで、いつものボックス席に座って今日もゆり子は過去の相手への不満を切り出した。
「え?」
聞き返すと、ゆり子はカフェオレのカップをソーサーに戻しながら「だからさ、あんな男にお金を貢いだのがもったいなかったなって」とため息をつきながら言った。
「まだこだわってるの?気持ちはわかるけど、取り戻せるものじゃないからさ」
会うたびにとは言わないが、話すときのほとんどにゆり子は別れた不倫相手のことを話題にする。不倫していたことを知っている人がわずかしかいないからという理由はあったと思うが、繰り返される愚痴はいい加減相手をすることに疲れを感じた。
「あんたはいつもそう言うわね。そうよね、取り戻せないし、渡した私が馬鹿だったのよね」
同情してくれないとわかるとゆり子は拗ねる。元上司の男性に10万円以上の現金を渡していたことをいまだに蒸し返すのは、それを返すことなくさっさと音信不通を選んだ男性への怒りが続いているからだった。
「貸したわけじゃないし、普通は返さないわよね」
これもゆり子がいつも吐く言葉で、明確な借金ではなくあくまでも自分の好意で自主的にやっていたことだという自覚もまた、逃げた男への恨みを募らせていた。
「専業主婦の妻が作った借金の返済をしないといけない」「妻に口座を管理されていて、自由になるお金がない」
妻の尻に敷かれて惨めな自分を演出しながら、不倫相手の女性に肉体と現金を差し出させる男性の口車にまんまと乗せられたのは、誰でもないゆり子自身の選択だった。
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