「悪い男…」イケメン銀行員と不倫に堕ちた、女性行員の愛と末路【エリート銀行員たちの不倫事情】後編
衝撃の結末。二人の末路は
「次の日、店には別のリスク統括部の人間が来ていました。彼は休みなのかな、と考えていると、別室に呼ばれました」
てっきり部下の処罰の話かと思いきや、その人間は言いにくそうに口を開きました。
『実はハヤテさんのことで、通報がありまして……』
『え?』
『複数名の女性と浮気をしていたらしく、LINEのスクリーンショットも送られてきました』
ランさんは言葉を失いました。しかし心を持ち直し、言い返します。
『確かに拠点内恋愛はご法度です。でもプライベートの話なので、問題ないのでは?』
『彼の浮気相手が銀行外部の女性でしたら、問題ありませんでした。しかし行内となると、話は別です。しかも女性関係の他も、彼はFXにも投資していました』
FX自体は違法行為はないのですが、銀行員には禁止されています。どうりで西麻布の居酒屋なんて知っていたはずだわ、と彼女は思いました。銀行員がそんな派手な遊び方をするわけがないのです。
『今、彼は人事部からBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)を書かされています』という言葉は、彼女の頭の上を通り抜けていきました。タレコミを捜査する側が通報されるなんて皮肉だな、とどこか冷静に考えていました。
「おそらく私の人事考課にも響くでしょうね。でも、良かったこともありました。一つは自分の夫の、不貞も賭け事もしないっていう長所に気付けたこと。もう一つは自分の喜ぶことやウキウキすることをすると、こんなにも幸せになるんだって分かったことです。わたしは出世の舞台から、やっと降りることができました。別にクビになるわけじゃないし、これからは脱力して、好きに生きます」
彼女が最後に見せたのは、憑き物が落ちたような、晴れやかな笑顔でした。
この記事の【前編】はこちら▶▶「空手部出身の彼の腹筋の感覚が忘れられず…。同期と不倫に堕ちた女性行員の末路【エリート銀行員たちの不倫事情】前編」
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<文/綾部まと>
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