イケメン銀行員と「秘密の場所」で…。不倫の罠にかかった女性の末路は【エリート銀行員たちの不倫事情】後編
彼女を待ち受けていた末路とは
翌朝、モモさんが出社すると、まず支店長室に呼ばれました。そして、支店長から『匿名で、こんな映像が送られてきた』と、社用スマホを見せられます。画面には、金庫で二人がキスをしたりペッティングしている姿が映し出されていました。真っ青になる彼女に、支店長は厳しい顔で続けます。
『昨晩、本部が金庫を調べたらしい。あの穴はネズミの巣じゃなくて、監視カメラが設置されていたようだ。』
彼女は息を飲みました。支店長はふっと表情をゆるめ、優しい瞳で続けました。『気の毒だけど、はめられたんだろう。君は来期に昇進することが決まっていたし、それは誰もが知っていた。銀行人事は椅子ゲームだ。椅子を狙っている者がたくさんいる』
なんと、初めからこの幽霊騒動は仕組まれたものだったのです。
ハヤトさんというイケメン部下を使って、モモさんを蹴落とすための……。
『出世の道は、もうないと思った方が良い。もしかしたら、地方に飛ばされることになるかもしれない』と支店長は言いますが、彼女の気持ちは、不思議と晴れ晴れとしていきました。彼女は田舎出身で、久々に地方でゆっくりするのもいいのかもしれないと思ったからです。
彼女の娘は中学受験を失敗して公立に行っていましたが、馴染めずに不登校になっていました。
転勤すれば、親子で心機一転できます。それに、ハヤトさんとは高校が同じだから、またきっとどこかで会えるはずだということも分かっていました。
「彼は年を取ってますます魅力を増していたので、次に会う日が楽しみです。その時には、おばあちゃんになってるかもしれないですけどね。次は監視カメラがないか確認しなきゃ」と、彼女はあっけらかんとした様子で笑っていました。
その顔は憑き物がとれたように、晴れやかでした。
この記事の【前編】はこちら▶▶「イケメン部下と金庫で…ハニートラップにかかった女性行員の末路【エリート銀行員たちの不倫事情】前編」
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<文/綾部まと>
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