
別れた不倫相手と、職場で再会して…。アラフォー女性の取った行動は(後編)
バレる恐怖に我を忘れそうになり…
日向子は仕事熱心な女性で派遣先では常に引き止められるような場面を繰り返しており、何度か「派遣じゃなくてどこかの会社で正社員になればいいじゃない」と伝えたことがある。ソフトを使いこなして要望を形にしてみせる速さや正確さは、実態を知らなくても報告だけで十分理解できた。
だが、日向子は「正社員だと異動があるし、そればかりはできないかもしれないから」と自分なりにリスクを想像していて、派遣ならそのスキルをずっと活かせて働けると言っていた。派遣の期間は常に半年以上で福利厚生も一応は確保されており、そこに居着かないことで「人間関係のしがらみからも解放される」と、自分の働きやすさを常に優先する姿勢があった。
だから派遣先では常に腕の高さを認められるが、今回のようにプライベートの「不祥事」が深く関わってくることは初めてで、それが日向子を混乱させていた。不倫は人からそしられる関係であって、これが席のある今の会社や派遣の登録会社に知られたら、日向子の立場は一気に悪いものになる。その恐怖が、毎朝オフィスに足を踏み入れた瞬間に「部長に呼び出しをくらう自分」を想像させ、日向子の思考から正常さを奪っていた。
「仕事の人格を忘れたらいけないよ」
きつい口調だと自分でも自覚しながら大声でそう言うと、日向子は「えっ?」と驚いたように声をあげた。
「本当のことがどうであれ、与えられた業務を遂行するのがあんたの役目でしょう。公私混同しちゃいけないよ、それが会社なんだから」
そう続けると、日向子がはっと息をのむ気配がした。仕事の人格を正しく育ててきた日向子には、ヘタな慰めより叱咤のほうが今は効くのだ。
過去の不倫が、今の生活に… 次ページ
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