
別れた不倫相手と、職場で再会して…。アラフォー女性の取った行動は(後編)
過去の自分と向き合う勇気
この男性と不倫関係にあるとき、日向子が「結婚している男ってこんなにずるいのかと思う」とつらそうに漏らしたことがある。若い頃に婚約で失敗し、それから普通のお付き合いに背中を向けることが多かった彼女は、不倫という不毛な関係を手にしてふたたび、男性不信に陥っていた。
別れを選んだのは、既婚男性のいいように存在させられる自分に「本当に嫌気が差した」からで、別れ際にひどい言葉をぶつけたとしても、それが本音だった。ただ、みずから選んだのにそれを棚上げしていることへの不甲斐なさも、日向子には確かにあったのだ。
だから今回のような現実が襲ってきて、「駄目な自分の過去」が一気に日向子の心をむしばむのだろうと思った。自分さえ忘れれば済むはずだった過去の不祥事が、大好きな仕事に関わるなんて状況は、まともな精神を保っていられない。だからこうやって人に不安をぶつけるのだ。
それでも、不倫は「悪いのはお互いさま」だからこそ、今の現実に持ち込まないのが自分のためなのだ。仕事ならやるべきことが決まっているのは救いで、知りようがない相手の思惑に一方的に振り回されて「下手を打つ」ほうが、今の日向子にとってはまずいのだ。
不倫の影響は、こうやって終わった後でどこに出るかわからない。改めてそう思ったが、過去を悔やんでも仕方ないし乗り切るしかない。どれだけつらくても、自分が選んだことの結果が今なのだ。
「あんたは大丈夫だよ、できる女だから」
そう言うと、
「ありがとう、知ってる」
と、スマートフォンの向こうから笑い声が聞こえてきた。
こちらの記事も読まれています
「えっ、車の中で…!?」不倫相手の自分勝手さに乱され、ほだされた果てに女が見たものは
◆不倫の清算が電子書籍になりました! ◆
『不倫の清算』ひろたかおり・著 1200円(10%税込)/主婦の友社 こちらから
*KindleUnlimited会員なら無料でご覧いただけます こちらから
【注目の記事】
- 「一度使ったらやめられない」人気スタイリストも40代編集もリピ買い中の『涼ブラ』って?「滝汗でも不快感なし」「つけ心地がラクなのに~」続々と魅了される理由とは?
- 白髪染め迷子だったアラフィフ編集部員が体験。パサつく、色が抜ける・・・ホームカラーのイメージを覆す“クレイパック着想”の白髪染め 驚きの染まりとツヤのワケとは
- 「お値段にも納得いく手応えです」あのシーズ・ラボのサロンケアが「本当に自宅でできてしまう」1台13役の最新鋭※マルチ美顔器の「ほんとにすごいところ」とは
- 「急に老けた!?」と悩む40代、50代必見! 編集部員がリアルに実践「毎日キレイを保つ」お手入れ法
- 白髪に悩む40-50代女性が「泡クリーム」タイプの白髪染めをセルフでお試し!「もっとはやく使えばよかった」後悔の理由とは?
- 美味しさの決め手は植物油!~油の達人に聞く植物油の魅力 vol.8/@サンジャン・ピエドポー【オリーブオイル、キャノーラ油】