医師自身もやせた方法を解説! かける・かさ増す・置き換える「ダイエット」の実践方法

最近、よく耳にするMCTオイル。ダイエットにもいいと聞くけれど、油は太るのが不安だし、油だけで痩せるなんて無理では? と感じてしまいませんか? でも、実際にMCTオイルを毎日スプーン1杯、一定期間摂り続けたことで、ダイエットに成功した人もいるらしいのです!

今回は、MCTオイルを活用するダイエット法が紹介されている「『内臓脂肪がなかなか減らない!』という人でも勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術」(アスコム刊)の著者であり、独自の食事術で自身も2ヶ月で6kgの減量に成功したという齋藤真理子先生のMCTオイルを活用したダイエットメソッドをお届けします。

前編記事『スプーン1杯の簡単ダイエットがあるって本当?効果のほどは?』に続く後編です。

 

 

MCTオイル生活の実践方法

1日小さじ1/2で、脂肪燃焼効果や血糖値安定をはじめとしたさまざまな効果が期待できるというMCTオイル。実際、食生活にはどんな風に取り入れればいいのでしょうか。実践方法を見ていきましょう。

 

●「かけオイル」

最も簡単なのは、いろいろな料理にMCTオイルをかける方法です。サラダやスープ、パスタなどはもちろんのこと、ご飯や味噌汁にかけてもOK。香り、匂い、味はほぼなしなので、和洋中、どんな料理にかけても味を損ねないのだとか。

さらに、コーヒーや紅茶などのドリンクに入れてもOK。ヨーグルトや果物などのデザートにかけるのもありですよ。

オイルならではのコクが加わり、美味しさが増すと感じる人もいるようですよ。オイルといってもさっぱりしているので食べやすいのも魅力です。

 

●MCTオイルを取り入れるときの注意点

ただし、注意したいのは、うどんやそばのつゆや麺にかけるとき。つゆにMCTオイルがまざってしまうので、すべてを飲み干さなければならなくなります。つゆはたいてい、塩分が多いため、健康を損ねることから、おすすめできません。麺をしばらくすすった後に、れんげやスプーンなどにMCTオイルを入れて飲むというのがおすすめだそうです。

また、MCTオイルを高温すぎるものに入れると煙が出る恐れがあるそう。MCTオイルは発煙点という煙が発生する温度が低いため、一般的な食用油のように炒めたり、揚げたりする加熱調理に使うと煙が出てしまうのでNG。温かいものには、仕上げにかけたり、混ぜたりしましょう。

 

●MCTオイルを摂るべきタイミング

MCTオイルは、慣れれば毎食摂取するのが良いそうですが、特にエネルギーを多く消費する朝と昼の時間帯がおすすめだそうです。MCTオイルを朝と昼に摂取することで、脂肪燃焼回路で生まれたエネルギーが有効活用できるため、パフォーマンスも上がることが期待できます。

そして取り入れるコツは、ちょくちょくかけて食べること。なぜなら、MCTオイルの効果は体内で消化されるまでの「約3時間から最大10時間まで」といわれているから。こまめに摂ることで、効果が持続するというわけです。

3食の合間に摂る間食のナッツやヨーグルトにもちょいがけしましょう。

 

 

MCTオイルダイエットをより一層、成功に近づける食事術

MCTオイル生活は、かけるだけでダイエット効果が期待できるようです。ただし、糖質を多く摂取していたのでは、なかなか思うような効果につながらないのも事実。そこで、成功に近づけるための食事術を押さえておきましょう。

 

●糖質を抑える ~満腹フードで楽々!~

糖質を大量に摂ってしまうと、インスリンによって脂肪へと蓄えられてしまい、せっかくのMCTオイルの効果も期待できなくなってしまいます。糖質は抑えるべき。砂糖たっぷりの甘いお菓子はもちろんのこと、ご飯やパンなどの主食も減らすことが必要です。

でも、糖質オフは苦手という人も多いのでは? そんな人でも実践できる、「満腹フード」が紹介されています。ポイントは、「かさ増し」と「置き換え」です。

 

・かさ増し

かさ増しについては、書籍では「満腹豆腐ご飯」と「ラクひき肉ご飯」が紹介されています。どちらもご飯を炊くときに豆腐やひき肉を一緒に炊飯器に入れてスイッチオンするだけなので、手軽に続けられそうです。

 

・置き換え

置き換えでおすすめされているのが、バナナ、サラダチキン、玄米です。バナナの糖質は1本100gで、ご飯は中盛で150gなので、糖質を6割減らすことができます。

 

その他の炭水化物については、白い食パンはライ麦パンに、パスタは全粒粉パスタに、うどんよりもそばといったように、茶色いほうを選ぶと食後血糖値が上がりにくいといわれているそうですよ。

 

お好みの満腹フードを利用して、1食でもかさ増しや置き換えを行いましょう。

 

●間食は戦略的に摂るべし!

間食はダイエットの敵と思っていませんか? 齋藤先生のメソッドの中には、「戦略的間食術」というものもあり、戦略的に摂取することを推奨しているんです。むしろ間食は戦略的に賢く摂ることで、太りにくい体をつくることができるのだそう。

 

その理由は、食事を摂らない時間が長いと、血糖値が下がってしまい、体がエネルギー不足になってしまうから。その状態で食事をしてしまうと食後血糖値が急激に上がってしまい、インスリンが分泌されてどんどん脂肪をためこむようになってしまうのだそう。

それを避けるために、空腹時には間食を活用して血糖値をちょい上げしておくことがポイントです。

 

やり方は簡単。食後3~4時間後に間食を摂り、さらにそこから空腹を感じた瞬間に少量を食べていくだけ。これにより、血糖値も安定していきます。

間食におすすめされていたのは、「齋藤流間食お味噌汁」。味噌汁にくず粉を入れて、あえて糖質を足すことで、血糖値を上げるようにしているのだとか。いつも水筒に入れて持ち歩き、空腹を感じたらこまめに飲んでいるそうですよ。

その他、スープ(コーンスープなどの糖質の多いスープはNG)や茎ワカメ、ミックスナッツ、高カカオチョコレート、バナナが間食としておすすめだとか。取り入れやすいものから始めてみましょう。

MCTオイルを活用した、齋藤先生のダイエットメソッドの一部をご紹介しました。詳しい内容は、書籍を参照してみてくださいね。MCTオイル生活と共に、糖質オフや間食の工夫によりダイエットに成功した人は多くいるようです。まずは試してみて、自分に合うかどうかを確かめてみるのも良いのではないでしょうか。

 

 

【取材協力】

齋藤 真理子先生

齋藤 真理子先生
医学博士、日本形成外科学会専門医
分子栄養学認定医。2010年に山本メディカルセンターに入職。皮膚科・形成外科を立ち上げる。2016年4月、山本メディカルセンター2代目院長に就任。日々の診療を通して、「健康は決して外からの治療だけで得られるものではなく、分子レベルで、身体の内側から健康にならないと成り立たない」と実感し、分子栄養学認定医の資格を取得。その知識と経験をもとにしたわかりやすい解説で、NHK「あさイチ」など、テレビ出演も多数。さらに、分子栄養学の観点からメニューを考案しているカフェレストラン・桜山茶寮を運営するなど、総合的に患者さんの健康管理をサポートしている。

「内臓脂肪がなかなか減らない!」という人でも 勝手に内臓脂肪が落ちていく食事術

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