「このまま低身長だったらどうしよう」「エッチなものを見た履歴が!」思春期のわが子と、どうやって向き合ったらいい!?【わが家の場合】

ダメだと分かっていてもついつい比べてしまう、発達の遅れの悩み

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思春期には、「第二次性徴」とよばれる身体の変化が起こります。身長が伸びたり、体毛が濃くなったり、男の子では声変わりする、女の子なら乳房が膨らんでくるなどの変化です。この変化とともに性への興味や好奇心も強くなっていきます。この第二次性徴の個人差に悩む親御さんも少なくないようです。

Yさんもそのうちの一人でした。

 

―――お子さんが、第二次性徴期の自分の体の変化を受け入れる過程で、戸惑ったことはありますか?

息子が中2の頃、体の発達が周りと比べて遅く、声変わりもせず体毛も生えなくて、周りと比べてはいけないと思いつつも比べてしまい悩みました。いろいろ調べても、いつ成長が止まるかとか、何が正常なのかもわからないし、病院に行くべきかどうか悩みました。

息子は矯正をしていたのですが、通っていた歯科医院の医師から「中2になったら成長は終わり」って言われたんです。それがすごいショックで……。歯科医師で思春期の専門ではなかったですけど、お医者さんが言うんですもん、すっかり信じていました。

でも、息子の同級生のお母さんに、私と同じように、息子さんの成長が遅いことを心配していた方がいて、その人は専門の病院に行ったそうなんです。すると医師から、「下の毛が生えた時点で成長は止まる」と言われたそうで。それを聞いて、うちの子はまだ生えていなかったのでちょっと安心しましたね。

結局、息子は中1の頃、130センチ後半だった身長が、中2の終わりから一気に伸びて167センチになり、ほっとしました。

 

 

―――どのようにお子さんに声かけて、寄り添っていたのでしょうか?

「必ず父ちゃん母ちゃんの背は抜けるし、必ず強くなる」って伝えていました。何の根拠もないんですけど、柔道を一生懸命やっていたので、そこに重ねる感じで。

中2の修学旅行の出発前、お風呂の時間の心配をしていたようだったので、「どうなの、 恥ずかしい?」って聞いてみたんです。そしたら、「ちょっと恥ずかしいけど、そこまで見てくるやつもいねーし」と答えていました。

私は、「多分みんな生えているから、ちょっと嫌と思うかもしれないけど、そこは自信を持って、堂々と隠さずに行けー!」って送り出しました。結果、うまく対応できたみたいです。

小学校5、6年生のときは、発達が早い方が、「あいつ生えてるんだよ」と言われてしまうので、すでに生えている子は隠していたようですが、中学生になると逆転して、「あいつ生えてない」って言われるから隠すようになるみたいです。その時代を彼はうまく乗り越えたんでしょうね。

周りでは、脱毛も流行っていたので、「生えなくてよかったじゃん」って言ったことがあるんですが、息子は「1度は生えてみたい!」って言っていましたね(笑)。

 

 

思春期は、医学的には「第二次性徴の発現の始まりから成長の終わりまで」と定義されます。世界的に、おおむね10歳から19歳頃までの時期を指しますが、個人差が大きく、性差や栄養状態なども影響することから、期間を特定するのは難しいです。

体の中に変化が始まる仕組みがあって、ある時、その仕組みが働き出します。脳の「視床下部」と「下垂体」がその働きをしています。最終的には、脳の下垂体から分泌されるゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)が分泌され、精巣から男性ホルモン、卵巣から女性ホルモンが出されます。ホルモンは、血液によってからだの各部分に運ばれ、二次性徴が発現し、大人の体へ変化します。

 

Yさんやその息子さんのように、明るく前向きに友人と接することができれば良いですが、そうでない場合は、かなり精神的な負担が大きくなるかもしれません。

ホルモンの問題は内分泌系疾患に分類されます。日本小児内分泌学会 のウェブサイトには、『成長について心配なことがあれば、早めにかかりつけの小児科医師あるいは小児内分泌専門医に相談することをお勧めします』と書かれています。ホームページ上の「お近くの専門医を探すには」に、全国の専門医のリストが掲載されていますので、参考にしてみてください。困った時に相談できる場所を知っておくと、いざというときに役に立つかも知れません。

 

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