夫に健康でいてほしいだけなのに、怒鳴られる。妻が「夫の体より、自分の心を守ろう」と静かに決意した日
心配しても怒鳴られる、気を使っても報われない……。Kさんは「これ以上傷つかない」ために、ある決断を下します。
前編「“俺が太ったのはお前のせいだ!”とキレる夫に感じた違和感」に続く後編です。Kさんのケースを聞いていると、モラハラの根深さは日常のあらゆる場面に及んでいることがわかります。たとえば、「食べすぎじゃない?」と穏やかに伝えただけで、「口うるさいな」「また文句ばかり言って」と逆ギレされ、「お前が俺にストレスをぶつけてるんじゃないのか?」と、まるでKさんが加害者かのように言い返されてしまうのです。
あるいは、「それは健康に良くないから、控えたほうがいいと思う」と冷静に理由を伝えたときでさえ、「それって誹謗中傷? ひどい人ですね」と、Kさんの人格を否定するような言葉で返してきます。これは典型的なモラハラの手口で、自分の都合の悪い部分を指摘されたときに、「攻撃された」と感じ、相手を責め返すことで話をすり替えてしまうのです。
この反応は、心理学的には「自己愛性防衛」と呼ばれます。以下のような心理的特徴が、モラハラ夫にはよく見られます。
・自分の非を絶対に認められない(認めた瞬間に自我が崩れるような不安を抱えている)
・相手に責められると感じたら、先に攻撃することで主導権を握ろうとする
・否定されると、自分の存在ごと否定されたように感じてしまう脆さがある
・劣等感や弱さを見せることに極度の恐れがあり、「強い自分」を演じ続けて心の安定を保とうとする
・相手を悪者に仕立てることで、自分の行動を正当化する
一見、堂々としているように見えるかもしれませんが、彼らの内面には深い不安と恐れが潜んでいます。自分の弱さに触れられることを極度に嫌がるため、少しでも否定されたと感じると、激しく反応してしまうのです。
だからこそ、「謝る」ことができず、「攻撃する」「責任をすり替える」という形でしか、自分を保てない……。それが、モラハラ夫の本質なのです。
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