モンベルの「メリノウールインナー」全部買って判明、3タイプの最強は?日常づかいにはコレ!
1月から2月にかけての極寒時期、できるだけ着ぶくれしないで暖かくすごすには…?
ユニクロのヒートテックをはじめとした機能性下着も増えましたが、水分を熱に変えるという仕組み上、「どうも肌がカサカサする」という人も。
そんな人が今すぐ買うべきなのは「ウールのインナー」。中でも注目を集めているのが、アウトドアメーカー・モンベルです。人気の「スーパーメリノウール」にどういうタイプがあるのか、その魅力をご紹介!
モンベルといえばジオライン、そしてこのメリノウール
日本のアパレルは平均的に縫製も原料もすべてが高品質ですが、「ちょっと違う進化を遂げて」いるのが登山用品です。
5年前の冬「ヒートテックは汗を吸ってくれなくてペタペタするな…」とネットを検索したところ、同じような悩みの人たちが推していたのが今回ご紹介する「モンベル」のメリノウールアンダーウェアでした。
1枚5000円以上と、下着としてはそこそこのお値段。なので、最初は恐る恐る買いました。が、その着心地のよさに、結局2年がかりで全タイプをコンプする結果に! その後も買い足して現在では6枚所有。気温ごとに厚さを変えて冬の間じゅう着ています。
冬場向きのモンベルの下着「ジオライン」と「スーパーメリノウール」の違いは
登山の際、下着は生命を分けることもある重要なアイテムなので、登山メーカーであるモンベルは夏も冬もラインナップを豊富に揃えています。
今回レポするのは上図の茶色の部分、「スーパーメリノウール」シリーズです。
モンベルの下着といえばまず「ジオライン」がヒットしますが、ジオラインはポリエステル100%。比して、「スーパーメリノウール」はその名の通りウールがメインです。
汗をかいたあとの速乾性も視野に入れ、サイクリングなど動的なスポーツに対応する「ジオライン」に比べ、「スーパーメリノウール」はバードウォッチングなどそれほど汗をかかず風を浴びるシーンまでを想定。とにかく暖かさ重視です。
「スーパーメリノウール」には厚さ違いで3つのタイプがあります。「薄手」「中厚手」「厚手」。
この3つの中で普段着に向くのは「薄手」と「中厚手」。どちらも肌触りは変わりません。
違いは「暖かさ(薄さ)」と「ネック部分のデザイン」です。
個人的おすすめ順の、中厚手→薄手→厚手の順番で「いいところ」と「残念なところ」をご紹介します。
中厚手(M.W.)は完璧な暖かさ。えりがチョロ見えするのが残念
ウールというと洗濯も慎重にしないとならない…?と構えますが、洗濯機でガンガン洗えます。
下の写真、もう1年着ているのでちょっとヨレていますが、週7日でローテしていっても「傷み」はまったく気になりません。4年着たものの中に、普段通勤に使うトートバッグの持ち手で擦れたのでしょうか、ひじの内側が薄くなって穴が開いたものがありますが、穴が広がらないのでそのまま着ています。
厚さ3タイプのうちどれを買えばいいのか、ネットでも店頭でも散々迷いましたが、1枚目を「中厚手」にしてみたのは正解でした。12月末の寒くなりはじめから1月半ばの雪まで、この上にセーターでだいたい大丈夫。いちばんレンジの広いインナーだと思います。
ただし、普段着としての難点がえり部分。詰まり気味の丸えりなので、上にVネックやボートネックを着ると見えてしまうのです。これをインに着る日は丸えりのセーターしか着られません。薄手と同じUネックが出るといいなと思っています。
また、ファッションアパレルではないので「機能優先」のババシャツめなタイトフォルムです。着ている姿は優雅とは程遠く、暖かさのために他をすべて犠牲にしている感覚はあります。でも、犠牲にしてもいいくらい着心地はいいと思います。
薄手(L.W.)ならUネックや九分袖も選べてチョロ見えしない。でも、真冬には薄すぎ
その後買い足して正解だったのが「薄手」のうち「Uネック」。ネックや袖にいろいろなタイプがあるので買うとき表示をよく注意してください。
ヒートテックと同じくらいのえりのあき具合なので、Vネックニットが着られるようになりました! また、このタイプは九分袖なので、袖口からインナーが見えにくくなります。もっとも、袖口はステッチがきちっと返してあるのであまりババシャツ感はなく、気にしないでOKです。白を買っておけば和服の下着としても活躍します。
が、これもよしあしで、中厚手と比べればちょっと肌寒い。ヒートテックよりは暖かいのですが、中厚手に慣れると物足りません。Uネックを取るか、暖かさを取るか。できれば両方買っておいて、その日の気温で決められたほうがいいでしょう。2タイプ並べるとこんな感じで、ネックの開きがわかると思います。白が薄手、黒が中厚手です。
厚手(EXP.)雪山にも登れる!これ以上の暖かさはあり得ないアイテム
1年のうち何日かしか着ないかもしれないけれど、持っているととっても心強いのがこの「厚手」。HPには「極寒地にも対応する最高の保温性と速乾性を併せ持つハイブリッド・アンダーウェア」とありますが、山岳人が言う極寒地というのは積雪の冬山ですから、インナーとしては最強です。
普段着としてネガティブな点を言うなら、体温を逃さないために、えりがよりいっそう詰まっている点。上には丸えりしか着られません。また、ワッフル状の独特の生地で、3タイプ中でも圧倒的なババシャツ感です。フィット感も高いので、サイズはジャストからオーバーめでもいいかもしれません。小さめを買うと苦しくて後悔することでしょう。
普段着には向かない!「タイツ」は素人が着るとエガちゃんになる
4年めにこのタイツも買い足してみましたが、アパレルのスパッツと違って内股側に縫い目があります。ぱっと見て「普通のタイツではないな」とバレます。
また、期待しているよりは寒く、普段履いてる無印のタイツのほうが暖かく感じます。
これは商品の性能的問題ではなく、単に使途が違うせいでしょう。汗をかいたあとの放湿、雨水で濡れた時の速乾力など、命のかかった山行でのパワーはケタ違いなのだと思います。逆に、タウンユースに限るならオーバースペック。おすすめしません。
なお、モンベルは靴下も素晴らしく、「メリノウール トレッキングソックス」や「アルパインソックス」は本当に暖かい。ウールの暖かさ、快適さはすごいです。心なしかニオイもない気がします。
試着して、サイズと細部をよく確認してから買って!
これらインナーは、ショップではどれも透明パッケージ入りで棚からぶら下げて売られています。
一般アパレルと違うのは「出して試着してください」と言われる点。
袋入りのものを開封していいの……?と戸惑いますが、山の世界ではスタッフに相談してアドバイスを受けながら試着し、納得いくまで調べてから買うものだそう。それが自己責任なのだろうと思います。
また、ラインが複雑に分岐しているので「Uネックがほしかったのにタートルだった」「これ半そでじゃん!」という間違いも。私もユニクロ感覚でさっとレジに持って行き、「あっ、MがほしかったけどLだった、でもまあいいや」となりました。
1回買えば10年近く使い続けられる高機能アイテムです。定番品なので入れ替えもめったにありません。納得のいく1枚を買い足していってください!
モンベル オンラインショップ http://webshop.montbell.jp/
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