「なんで再婚なんてしてしまったんだろう」夫の怒鳴り声に怯える子どもたちを見て、私が訪ねた相手は
夫の母からの「信じられない言葉」
翌日、Eさんは覚悟を決めて、義両親のもとを訪れました。
「もう無理なんです。離婚したいと思っています」
声を震わせながら伝えたその言葉に、返ってきたのは想像を絶する冷たい反応でした。
「私たちは関係ないから」
「うちの孫でもないのに可愛がってあげたのに。恩知らずもいいところよ」
一瞬、何を言われているのか理解できませんでした。「家族のように思ってるわ」「孫ができて嬉しい」そう笑っていた義母の言葉は、すべて偽りだったのです。
この人たちは、私の味方にはなってくれない。そう悟ったEさんは、その場を離れたあとも、義母の言葉を何度も思い返していました。
「可愛がってあげたのに」
その“あげた”という言い方に、すべてが詰まっていました。
それは、「本当の家族ではない」と線を引く言葉であり、
「してやったのだから恩を返せ」という支配の前提であり、「私たちは上の立場だ」という上下関係の意識の表れでした。どれも、Eさんが思い描いていた温かい家族像とは、まるでかけ離れていたのです。
あのとき義母が浮かべていた「幸せ者だわ」という笑顔。その裏にある本音に、Eさんはようやく気づきました。
「この人が、厄介な息子を引き受けてくれる」
「もう、あの子の怒りを私たちが受け止めなくて済む」
「後は嫁に任せてしまえばいい」
そんな計算が、あの優しさの中に潜んでいたのかもしれません。あの義両親の笑顔に、Eさんは完全に取り込まれてしまっていたのです。
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