岩井志麻子「美人」でも「キレイ」でもない、40女の生きる道
「いい女」といわれたい。そりゃまぁ、たいていの女はそう願うとは思うけれど。
特に最近、その気持ちが強くなってきたと感じたら。ずばり、あなたは四十路になったのです。
そしてあなたはもはや、美人」「きれい」といわれることはあきらめたのね。
まずは美人、可愛いと言われたい
ぴちぴちの女子高生、女子大生、二十代半ばまでの女は、「いい女と呼ばれたい」が一番には来ない。
美人といわれたい、可愛いと噂されたい、きれいと誉められたい。それらが先に来るものよ。
美の基準、好み等々で、人によって多少は評価が違ってくるとはいえ、「美人」というものはかなりはっきりとした型がある。
「可愛い」はもっと広い範囲にまたがるので、若い女は美人評価がやや苦しいと自覚すれば可愛い路線、あるいはカッコイイ路線を目指す。
あと若い女はまだ顔立ちが定まらず、これから変身、変貌の余地がある。
整形なんかしなくても化粧やダイエット、美容法で垢抜け、場所も人間関係もリセットしたら、最初から美人として再出発できる可能性も大いにあるわけよ。
「いい女」という、中年女の活路
しかし、顔立ちも周りの評価も定まった中年女は、もはや美人の称号が得られない、この先もないわとなれば、可愛いではなく「いい女」に活路を見出すしかない。
中年すぎて美人と呼ばれる立場でも、若い美人には外見そのものの勝負では負ける。
いや、中年すぎの美人は並みの若い女と同等、もしくはここでも負けるのが現実だ。
「いい女」の基準はぼんやりしているから
若い女。これの基準もかなり厳密なものがある。
私から見れば四十歳の女は充分に若い女だし、世間一般的に四十代の女を「まだまだ若い」といった表現をすることはあっても、若い女とくくられることはない。
美人、若い女、これらには現実的な定義や基準があっても、「いい女」はあまりにも漠然としていてぼんやりとしていて、人の数だけ定義や基準があり、何の根拠もない。
だからあなたは、「いい女」を自称していいのです。
ちなみに私くらいの年頃、つまり五十路も半ばに入れば、「若く見られたい」が真っ先に来るようになるので、「いい女」と呼ばれたいあなたはまだまだ道半ばよ。
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