浮気の予感に、自転車でホテルの駐車場を探し回ると【#婚外恋愛6】

どれだけバッシングされても、決してこの世から消え去らない不倫。

お互い籍を入れないままの恋愛。パートナーが複数存在する恋愛。

恋愛相談家・ひろたかおりが従来の「婚姻」の外にある恋愛と、その心理を傾聴する。

ホテルにある彼氏の車

 

— F子(44歳)からの着信に気がついたのは幸運だった。

いつものように気軽な感じでスマホを取り上げてみたが、向こうから聞こえてくるのは「早く来て」と上ずった声。それは興奮というよりショックでうろたえているように感じられて、慌ててバッグを掴むと車を飛ばして言われた先へ向かった。

呼ばれたのは郊外にあるラブホテル街だった。まさか、という思いが胸をよぎる。

川を背にして建つ古びたホテルの裏手にF子はいた。近くには自転車が停めてある。

人気のないホテル街で停車していると人目につく。呆然と立ち尽くしているF子は私の車に気が付かないようで、仕方なく建物ギリギリまで車を近づけてからウィンドウを下げた。

小声で名前を呼ぶと、F子ははっとしたように顔を上げてこちらを見た。その顔は真っ青で、何があったのか予感が確信に変わるのを感じた。

「中にいるの?」

それだけ尋ねると、F子は目に涙を浮かべて頷いた。とりあえず乗って、と言うとふらふらと助手席のドアを開けたが、乗り込む前にもう一度駐車場に目をやった。

そこには、F子の彼氏が乗るSUV車が停まっていた。

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