「本当に必要なものだけを選ぶ」井川遥さんが見つけた、40代からの“ちょうどいい”生き方

2025.10.10 LIFE

前編では、映画『見はらし世代』の役を通して見えてきた、子育ての中で誰もが抱えうる孤独や葛藤、そして日々を健やかに過ごすための“ご自愛”の大切さについて語ってくれた井川遥さん。

後編では、忙しい毎日の中でどのように自分の時間を作り、心と体を整えているのか、そして40代になって選ぶようになった「自分らしくいられるもの」について伺いました。

 

◀関連記事『井川遥さんが語る、母として、女性としての内なる想い「生きていれば悩みはついて回るものだけれど」』を読む
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朝は時間との勝負、全集中でキッチンに立つ

──毎日のルーティンで、長年変わらずやっていることはありますか?

子どもたちのお弁当作りですね。もう10年以上になりますね。基本的には毎日作っています。子どもたちが小さかった頃は起きてくる前に静かにお弁当を作っていたのですが、家を出る時間がどんどん早くなって、私の起床時間も前倒しに。さらに年齢を重ねてきたこともあって、「もうちょっと寝ていたいな」と思うようになりました。それで今は、お弁当と朝食を同時に作る、毎朝ギリギリの挑戦をしています(笑)。

 

とにかく神経を集中させないと間に合わないので、子どもたちが勢いよく話しかけてきたり、「あれがない」「これがない」なんて言われるたびに中断して。同時に洗濯機も回して…とにかくてんやわんやです。みんなが出かけてシーンとなった頃、ようやくホッとして放心状態に。そのときにやっと、初めて水分を摂る、という感じです。

 

 

夜の静かなひとときが心のリセットタイム

朝、寝起きがつらいときは「今日は絶対に早く寝るんだ!」と思うけれど、夜になると目がらんらんと冴えてくるんですよね(笑)。子どもたちが寝た後が、唯一の静かな時間。私はいつも、キッチンのカウンターで過ごしています。そこで料理をしたり、何かつまんだりしながら考え事をしていると、自分の気持ちも整理される。自分のペースで自分のやりたいことができる大切な時間です。

台本や原作を読んだり、子どもたちの宿題の丸つけや、漢字テストがあると一緒に勉強することもあったので、映像を見たり読書をしたりする時間がゆっくり取れるようになったのは最近のことです。

40代は自身のブランドの企画やデザインもやっていたのでどうしても夜が遅くなってしまいがちでした。

家事も育児もエンドレスなものなので持ち越すと回らなくなる。母親ってやっぱりフル回転ですよね。

でも体力があってできたことだと思うし、充実した時間を過ごしてこられたことは有難いことですよね。あれもこれもと同時進行でやることを続けてきて随分タフになったと思います(笑)。

 

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