「尽きることのない、人の欲」きよを失った歌麿が描く、痛みの先にある“生”のエネルギー【NHK大河『べらぼう』第40回】
一方、京伝は手鎖50日に懲り、「真人間」になると誓い、戯作を辞め、煙草屋で生計を立てることを決めていました。しかし、 “戯作家・山東京伝最後の日”と銘打った宴で、参加者から「色男!」「日本一!」「京伝先生!」と大きな喝采を浴び、もてはやされたことで、戯作家を辞めるという思いはどこかへ……。

京伝(古川雄大) 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」40話(10月19日放送)より(C)NHK
本放送のタイトル「尽きせぬは欲の泉」が示すように、人間の欲は尽きることがありません。欲は否定的に捉えられがちですが、欲があるからこそ人間は行動を起こせる場合が多くあります。欲がなければ働く意欲もわかず、努力しようという気持ちにもなれないでしょう。“おいしいものを食べたい” “ステキな服を着たい” “お金を稼いで、好きな人にかっこつけたい”といった欲求が、自分を動かす原動力となります。そして、多くの人が欲を抱くからこそ、新しいものやステキなものが生み出されていきます。
江戸時代には芝居、美しい錦絵、豪華な本、美しい着物などさまざまなものが生み出されましたが、それは江戸っ子たちが欲を持っていたからでもあります。
本編では、人の“欲”を原動力に再び筆を取った歌麿と、弾圧に抗い続けた蔦重の姿をお伝えしました。
▶▶「梅毒に侵されても男を抱く」それが吉原の現実。罹患した男は“遊び慣れた証”と笑った
では、江戸をむしばんだ“死の病”と、それに翻弄された女と男の現実を深掘りします。
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