「写楽」誕生の瞬間!やっと気付いた“兄弟の絆”、ていが届けた嘘と真実【NHK大河『べらぼう』第45回】
*TOP画像/定信(井上祐貴) 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」45話(11月23日放送)より(C)NHK
吉原で生まれ育ち、江戸のメディア王に成り上がった蔦重の人生を描いた、大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(NHK総合)の第45話が11月23日に放送されました。40代50代働く女性の目線で毎話、作品の内容や時代背景を深掘り解説していきます。
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源内先生はどこへ…定信らの「悪党成敗」に巻き込まれる蔦重
長年探していた人とようやく再会できると信じて待ち合わせ場所を訪れたのに、待っていたのは全くの別人だった──そんな展開は案外ありふれているのかもしれません。蔦重(横浜流星)も平賀源内(安田顕)との再会に胸をふくらませて安徳寺を訪れたものの、そこにいたのは松平定信(井上祐貴)や高岳(冨永愛)といった想定外の人たちでした。
さらに、耕書堂の前に置かれていた加筆された源内軒の原稿は、定信が三浦庄司(原田泰造)の話を聞いて書き起こしたものであることも本人の口から明かされました。

定信(井上祐貴) 大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」45話(11月23日放送)より(C)NHK
定信は「そなた 源内の遺志を継ぐ気はないのか?」「源内は生きておれば そこにある源内軒のように 傀儡(くぐつ)好きの大名を成敗し 仇を討ちたいと思ったはずじゃ」と、蔦重に傀儡好きの大名への仇討ちに参加するよう誘います。これに対し、蔦重は「越中守様は源内先生に会ったことねえでしょう!」と一蹴。
蔦重にとって源内は自由に生きることの大変さも楽しさも体現して見せてくれた人でした。源内が発明や商いに目を輝かせて打ち込む姿は“自分の店をいつか持ちてえ”と胸を焦がす若き蔦重に希望を与え、励ましました。蔦重にとって源内は“人生の師”であり、大切な存在。源内と会ったこともない定信の憶測による言葉ではなく、本人の口から話を聞きたいと思うのは自然なことだと思います。
定信の強引さや頑固さは視聴者も知るところですが、蔦重はこの場に足を踏み入れた時点でこの企てに関わってしまったのです。
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