がんサバイバーの妊孕性温存最前線。体への負担を抑えながらの治療により、40代で出産したケースも【医師に聞く】

がんサバイバーが卵子凍結や胚(受精卵)凍結を行うために大事なこと

 

――がんに罹患された女性が御院を訪れて、将来的な妊娠を希望された場合、どのようなことができるのでしょうか。

 

まず、治療を円滑に行うために、近隣の総合病院などと連携を取りながら診療を行っています。その中で、できるだけ早く病状を把握し、ご本人が妊娠を希望され、体調的にも可能な場合には、迅速に卵子凍結や胚(受精卵)凍結を目指します。

 

そのためには、患者様の体調に十分配慮しながら、がん治療のスケジュールに合わせて、最適な方法を一緒に考えていくことが大切になってきます。

 

――42歳で出産された宮子さんのケースでは、「一般的な不妊治療では非常に可能性が低かった」と伺っています。彼女のような難しいケースでも妊娠に至った、専門的な治療について教えてください。

 

当院では、血小板濃縮血漿(PRP)を卵巣に注入する治療を行っており、卵巣機能が著しく低下している方でも、一定の効果が期待できることを確認しております。

 

さらに現在、PRPとは異なる新しい薬剤を卵巣に注入する治療法についても、安全性が高く、より高い効果が見込めることがわかってきました。本年中には、当院でも使用を開始できるよう準備を進めています。

 

――卵巣機能が低下した方への治療法「ローズ法」についても教えていただけますか?

 

卵巣機能が一定のレベル以下まで低下している方に対して、当院が基本としている不妊治療が、HMGという排卵誘発剤と、ホルモンを調整する点鼻薬を併用する「卵巣高刺激法(ローズ法)」です。

 

この方法では、ピルのような強いホルモン剤は使用せず、体への負担をできるだけ抑えながら治療を行うため、健康面への影響も過度に心配する必要がありません。

 

高感度なAMH検査により、より正確な状態に基づいた治療が可能に

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