がんサバイバーの妊孕性温存最前線。体への負担を抑えながらの治療により、40代で出産したケースも【医師に聞く】
卵巣機能が低下していても、採卵の可能性を少しでも高める治療とは
――妊娠が可能な状況かを判断する検査についても、より専門的な方法があると伺いました。卵巣機能が低下している方向けのAMH検査についても教えて下さい。
AMH検査は、患者様の卵巣に卵子がどのくらい残っているか、採血をして卵巣予備能を測定する方法です。卵巣機能が低下している患者様は、「もう卵子が残っていないのでは……」と不安に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
一般的なAMH検査で測定できる下限値は0.02ng/mLですが、当院ではその下の単位であるピコグラム(pg)を用いて測定しています。(0.02ng/mLは20pgに相当します)。さらに現在は、0.004ng/mLまで測定可能な「高感度AMH検査」を導入しています。
これにより、これまで「数値として測定できない」とされていたレベルまでAMHを把握でき、より正確な状態に基づいた治療選択が可能になりました。
また、これまでAMHは、「一度下がると上がらないもの」と考えられてきましたが、高感度AMH検査により、数値が変動するケースがあることもわかってきています。
実際に、初診時には非常に低い数値だった方が、その後の検査で10倍以上に上昇した例もございます。AMH値が低い場合でも、卵巣高刺激法(ローズ法)を用いることで、採卵や胚の凍結、さらには臨床妊娠に至った実績があります。
当院では、高感度AMH検査を行い、その結果を踏まえて最適な方法を選択することで、採卵の可能性を少しでも高める治療を行っています。
◆自費診療の卵子凍結。実際にかかる費用と助成金は?
この記事は
ライター
星子
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