浴衣美人の秘訣はまとめ髪にアリ! 大人のセルフ浴衣アレンジ

最近では若い子の間では浴衣を着る文化が浸透しつつありますが、大人はまだまだ消極的。確かに着付けは面倒ですし、動きにくい。そもそも浴衣なんて持ってないって人もいるでしょう。

でも皆さん。大人の女性ならではの色香を発揮するなら、浴衣に勝るアイテムはありませんよ! 暑苦しいと思われがちですが、帯を締めることで汗をかきにくくする効果もありますし、肌露出も少ないので日焼け防止にもなります。

そんな浴衣ですが、さらに美しく着こなすためには、まとめ髪が大きな役割を果たします。今回は大人の女性にオススメしたい、浴衣のためのセルフアレンジ術をご紹介します。

 

大人の浴衣アレンジにマストな3か条

セルフアレンジのご紹介をする前に、守ってもらいたい項目が3つあります。

その1 ハーフアップ、後れ毛などは厳禁!

近年の浴衣はカジュアルに着るものなので、若い子の間では下ろし髪にしたり、ハーフアップを楽しむ人も多いでしょう。でも、それは若いから良いのです。本来、和装は衣紋(後ろ襟のこと)に髪がつくのはNG。だらしない印象を与えてしまいますし、常識知らずと思われてしまうことも。

和装には多くの規律があり、これら全てを守る必要はありませんが、髪型だけではキチンとした方が上品に見えますよ。

 

その2 まとめる前にはスタイリング剤をつける

和装のまとめ髪はツヤ感のある仕上がりにすると粋な印象を与えます。スタイリング剤をつけずにまとめた髪は、パサつきが目立ってしまったり、ボサっとした仕上がりになることも。

あと、直前にシャンプーするのは絶対NG! 昔、美容室で成人式の着付けとまとめ髪を依頼したとき、「当日に髪を洗うのはやめてください」って言われた経験ありませんか? 洗い立ての髪はツヤが出にくいため、こんなお願いをするんです。

 

その3 手ぐしでまとめず、コームを使って整えて

普段のまとめ髪と違って、和装に抜け感を与えるとだらしない印象に。髪をまとめるときは、最初は手ぐしでも良いですが、仕上げにコームを使うようにしましょう。コームがない人はブラシでも大丈夫。

また、まとめ終えた後に、表面だけ軽くコームをなで付けるようにとかしてみましょう。ちょっと失敗したまとめ髪でも、このひと手間でキレイに補正されます。しかも髪にツヤも出せて一石二鳥! このとき使うコームは、できれば目の細かいモノが良いでしょう。

 

以上の項目を守って、早速セルフアレンジに挑戦してみましょう!

 

クロス編みシニヨン

クセが強めの髪質や、広がりやすい髪質の人にオススメのまとめ髪。クロス編みはまとめる過程で編んだ毛束が少しずつゆるくなりますが、そこは気にしなくても大丈夫。ゆるくなった毛束が絶妙なニュアンスを与えます。

 

【作り方】

1 左右の毛束を残して全体の髪を襟足部分で1つ結びに

前髪と左右の耳後ろまでの毛束を残し、全体の髪を襟足で1つにまとめる。これが土台となるため、結ぶときはキツめに。シリコンゴムを使うのがベスト。

 

2 左右の毛束を二等分してクロス編み

残しておいた左右の毛束は、二等分にして根元〜毛先をクロス編み。二等分した毛束を軽くねじってからクロス編みする方が、さらに美しい仕上がりに。

 

3 クロス編みした毛束をゴム上に巻きつける

巻き終えた毛束は、1のゴムの上にグルグルっと巻きつける。毛先まで巻いたら、ゴムの間に毛束を挟み、さらにピンをさして補強度を高める。反対側のサイドの毛束も同様に。

 

4 1本結びした毛束をクロス編み

今度は1本結びした毛束をクロス編み。これも二等分した毛束を軽くねじってから編むのがオススメ。根元〜毛先まで、なるべくキツめに編むこと。

 

5 編み終えた毛束は、ゴムを軸にグルグルっと丸める

毛先まで編み終えたら、クロス編みした毛束がほつれないよう、片手は毛先を持ったままの状態に。ゴムを軸にして、毛束をグルグルっと巻いておだんごに。片手で形を整えながら巻くのがコツ。仕上げにピンをさす。

 

2 ゴムおだんごアレンジ

こちらはアレンジが苦手な人でも簡単に作れるまとめ髪。ゴムおだんごを2つ作り、おだんごを広げてピンでとめるだけ。ポイントは、ピンが見えないようにとめること。ピンが見えるだけで、一気に素人感が出てしまいますよ。

 

【作り方】

1 トップは左上、アンダーは右下にゴムおだんごを作る

右上のハチから耳後ろに向かって髪を分け取り、上下にそれぞれゴムおだんごを作る。上下のおだんごが中央にあるよりも、左右に配置する方が華やかな印象に仕上がる。

 

2 ゴムおだんごで残った毛先をピンで固定

トップに作ったゴムおだんごの毛先部分は、中央に引き寄せてピンで固定。下の毛先はゴム部分に引き寄せ、ピンで固定する。ピンが見えないようにとめるのがポイント。

 

3 ゴムを中心におだんごを指で広げる

おだんごはふんわり丸い形になるよう、指で左右に広げる。上に引っ張ると毛束が飛び出てしまうので、左右にさくようなイメージ。2で中央にさしたピンが隠れるように大きく広げること。

 

4 広げた毛束をピンで固定

広げた毛束の一番外側になる部分にピンをさす。1つのおだんごにつき4〜6本が目安。縦からピンをさし、表面からみたときピンが見えないように仕上げるのを心がけて。

 

3 古典風まとめ髪

最後に紹介するのは、和装髪では最もポピュラーな髷(まげ)です。髷は髱(たぼ:おだんごで後方に張り出た部分のこと)の幅が左右に広く、美しい曲線を描いていると色っぽい雰囲気になります。難しそうですが、慣れると簡単に作れます!

 

【作り方】

1 耳から上の髪をハーフアップに

耳から上の毛束を真後ろでまとめてゴム結び。結び終えたら、ゴム上の左右の毛束を少し下に引き出す。左右の髪がほんのり耳上にかぶさるような状態がベスト。

 

2 ハーフアップした毛束をくるりんぱ

ゴム上に空間を作り、この間に結んだ毛束を下から通してくるりんぱ。くるりんぱさせたあとは髪が少々ボサつきますが、最後にコームで整えるので、この段階ではそのままでOK。

 

3 残りの毛束の毛先に小さなゴムおだんごを作る

くるりんぱした毛束と一緒に全体の髪をコームで整える。このとき、内側の髪にもコームを通すこと。その後、毛先に小さなゴムおだんごを作る。

 

4 ゴムに向かって毛束を外巻きで1回転

ゴムおだんごを持ちながら、全体の髪をゴム部分に向かって外巻きに。片手で毛束を押さえ、形を整えながら丸める。毛束を1回転させたら、ゴム部分に引き寄せた毛束をピンで固定。さらに崩れそうな部分にもピンをさす。最後に全体をコームでとかし、スプレーをかけてフィックス。

 

今年は梅雨明けも早く、かなり前から夏のような気候ですが、夏のイベントはこれからが目白押し。そんなときこそ、浴衣で出かけてみてはいかがでしょう?

 

撮影協力:EMBELLIR/鈴木富美子さん

EMBELLIR代表。都内有名サロンを経験後、高橋亜季氏とサロンオープン。和装やウェディングなどのハイレベルなヘアアレンジを得意としており、数多くの女性誌などで作品を披露。サロンでは自身がプロデュースする水牛角のヘアアクセ・FUCAも販売中。

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