「ビタミンC=栄養」とは限らない!?「分別生産流通管理済み」って何?表示の“落とし穴”で、遺伝子組換えを選ばないための実践ヒント

コンビニのお茶や加工食品の原材料欄で見かける「ビタミンC(酸化防止剤)」という表示。ビタミンCと聞くと“カラダによさそう”というイメージのまま手に取ってしまいがちですが、実はそこに栄養目的ではないビタミンC=アスコルビン酸が使われているケースがあります。

さらに、2023年の制度改正で見かけるようになった「分別生産流通管理済み」や、注意したい「遺伝子組換え不分別」といった表記も、知らないと選び方に迷うもの。「ミス日本」出身で健康ソムリエのヘーラト新井寿枝氏は、こうした表示の意味を知ることが、「毎日の買い物を安心と納得に近づける第一歩」だと語ります。

本記事では、同氏が自らの体験と学びをもとに導き出した“美しい人の食と生き方”をまとめた著書から、“ビタミンC”表記や、遺伝子組換え食品の新ルールと読み解き方をご紹介します。

※本記事は書籍『美しい人はこれを食べない』(ヘーラト新井寿枝:著/アチーブメント出版)から一部抜粋・編集したものです

 

ビタミンC=栄養とは限らない

コンビニやスーパーで手軽に買えるペットボトルのお茶。健康的なイメージもあって、日常的に愛飲している方も多いかもしれません。ですが、原材料欄をよく見ると「ビタミンC(酸化防止剤)」という表示があることに気づくはずです。

ここで使われているビタミンCは、栄養のためではなく、飲料の変色や風味の劣化を防ぐために添加された「アスコルビン酸」という酸化防止剤です。通常の摂取で健康に大きな影響を及ぼすものではありませんが、知っておきたいのはその原料です。

アスコルビン酸の多くは「合成ビタミンC」として工業的に製造されており、その原料には遺伝子組換えトウモロコシが使われている可能性があります。ですが、食品添加物として使用されている場合、原料が遺伝子組換えトウモロコシ由来かどうかの表示義務はありません。そのため、「知らないうちに口にしている」ことに不安を感じる自然派志向の方も少なくないのです。

また、合成ビタミンのなかには、成分量がラベル通りでなかったり、製造過程で生じる不純物が十分に取り除かれていない場合があるという指摘もあります。とはいえ、神経質になりすぎる必要はありません。日本で販売されている食品や飲料は、安全性の審査をクリアしたものばかりです。

ただ、もしも「ビタミンCを補いたくてこのお茶を選んでいた」という方がいれば、その認識だけは少し見直してもよいかもしれません。栄養補給を目的とするなら、ビタミンCは生の果物や信頼できるメーカーのサプリメントなどから摂るのが理にかなっています。

また、お茶そのものを楽しみたいなら、自宅で淹れた茶葉のお茶を魔法瓶に入れて持ち歩けば、環境にも優しい工夫で安心感もぐっと高まります。身近な飲み物の中にこそ、私たちの健康を守るヒントが隠されています。

 

表示が変わった?── 遺伝子組換え食品の新ルールと読み解き方

「外国産の大豆は遺伝子組換えかもしれない」、そう思って、納豆や豆腐のラベルをくまなくチェックしている方も多いかもしれません。実は、2023年に食品表示の制度が改正され、これまでの表示ルールが大きく変わりました。

以前は、「遺伝子組換えでない」という表示を、比較的多くの食品で目にすることができました。ところが制度の見直しにより、この表示が使えるのは「遺伝子組み換え原料が一切混入していない場合」に限られるようになったのです。これまで許容されていた「5%未満の混入」すらNGとなり、表示のハードルは非常に高くなりました。そのため、検査や流通管理などの手間とコストを考慮して、多くのメーカーはこの表示を断念せざるを得なくなったのが現状です。

そこで新たに登場したのが、「分別生産流通管理済み」という表示です。これは、遺伝子組み換え作物と混ざらないよう、畑の管理から収穫・輸送・加工までの工程がきちんと分けられていることを示すもので、実質的には従来の「遺伝子組み換えでない」に相当します。

ただ、「分別生産流通管理済み」という表現は少しわかりにくいため、「なんだか不安」と感じてしまう方もいるかもしれません。ですが、この表示がある商品であれば、基本的には非遺伝子組み換え原料が使われていると見て問題ありません。表示の言い回しが変わっただけで、中身が変わったわけではないのです。

一方で、「遺伝子組換え不分別」という表示がある場合は注意が必要です。これは、遺伝子組換え作物と分けずに流通・加工されていることを意味し、混入している可能性があると考えた方が良いでしょう。

また、何も表示がない商品もありますが、それは表示義務のない油やしょうゆ、加工食品などの可能性が高く、気になる場合は原材料表示や企業のウェブサイトを確認したり、問い合わせたりするのも一つの方法です。

この制度改正の背景には、「遺伝子組換え=危険」といった誤解が一人歩きしないようにとの国の方針があります。表示の言い回しが変わったからといって、製品そのものの安全性が損なわれたわけではありません。ただ、私個人としては、まだ歴史の浅い遺伝子組換え作物に対して、慎重な姿勢で向き合いたいと考えています。

近年では、回転寿司チェーンなどでもゲノム編集技術を用いた魚が提供されるようになりました。ゲノム編集技術を使って開発されたトマトも、数年前から流通しています。こうした遺伝子に手を加えた食品は、将来的に食糧危機の解決につながる可能性もありますし、私たちの体にどのような作用を及ぼすのか、まだわかっていない部分もあります。

とくにEU(欧州連合)など、慎重に安全性を評価してから導入を進める国々では、今も遺伝子組み換えやゲノム編集作物の使用には厳しい規制があると聞きます。

だからこそ私も、すぐに「良い」「悪い」を判断するのではなく、今後の動向を注視しながら、自分自身の感覚を大切にしたいと思っています。大切なのは、「表示を正しく理解したうえで、自分に合った選択をすること」。ラベルの読み方を知っておくだけでも、日々の買い物がより安心で納得のいくものになるはずです。

 

著者略歴:ヘーラト新井寿枝
一般社団法人ミス日本協会理事。一般社団法人ナチュラル&ミネラル食品アドバイザー協会認定講師・健康ソムリエ。1986年11月22日、大阪府出身。モデル・ミス日本を経て、カンボジアの財団で孤児への教育支援や文化交流事業に従事。現在はミス日本の後進育成や講演を行う。三姉妹の長女で、父は名球会の新井宏昌、妹はモデルの新井貴子。東京在住、一児の母。

 

Amazonでこの書籍を見る
楽天ブックスでこの書籍を見る

 

◆関連記事◆
身長は「カルシウムだけ」では伸びない?子どもの背を伸ばす鍵は「ビタミンD」だった!【小児科専門医が解説】
40代・50代の下腹ぽっこりに!1回30秒の「骨盤ふりふり」簡単エクササイズでラクしてスッキリ
「滝のような汗が止まらない…」更年期初期に起きやすい不調を救う、意外な食べ物とは?【漢方スタイリスト・吉田揚子氏が解説】

続きを読む

1

この記事は

スポンサーリンク