運転中にイヤホンしても大丈夫?バイク、自転車も要注意!知らずに違反になる交通ルールの落とし穴【弁護士が解説】
運転中のスマートフォン操作はNG――これは多くの人が知っているルールです。では、「イヤホン」はどうなのでしょうか。道路交通法や条文を調べてもはっきり書かれておらず、「結局、どこまでがOKなのか分からない」と感じたことがある人もいるのではないでしょうか。
本記事では、弁護士法人ATB代表弁護士で、YouTubeでも道路交通法をわかりやすく解説している藤吉修崇氏の著書から、運転中のイヤホン使用がなぜ「グレーに見えてアウト」になり得るのか、その法的な考え方を紹介します。
※本記事は書籍『交通トラブル六法 「知らなかった」では済まされない道路の新常識』(藤吉修崇:著/ KADOKAWA)から一部抜粋・編集したものです
「イヤホンをして走行しても道路交通法的にOK?」それって本当?
【ポイント】
・イヤホンして運転してたら警察に止められた
・道路交通法にそんな条文あったっけ?
・自転車なら大丈夫なんじゃないの?
問題提起:「法律にないから大丈夫」は本当?
確かに運転中のイヤホン使用について、法律の条文を正確に覚えている人って少ないですよね。実は、この問題には意外な落とし穴があるんです!
道路交通法には確かに「イヤホン禁止」の明文規定はありません。でも「だから大丈夫」と思っていると、痛い目に遭うかもしれません。
今回は、運転中のイヤホン使用をめぐる複雑な法的状況と、知らないと困る取り締まりの実態について解説します。グレーゾーンに見えて実は真っ黒な、この微妙な問題の真相をお教えしましょう!
【道路交通法のルールをチェック!】条例による全国的禁止の実態!
まず、道路交通法とイヤホン規制の関係を整理しましょう。確かに道路交通法には「イヤホンを使用して運転してはならない」という明文規定はありません。これは事実です。
しかし! 道路交通法第70条で安全運転義務が定められています。
「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の周囲の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」とあります。この「安全運転義務」により、イヤホンで周囲の状況把握を怠れば違反となる可能性はあります。
さらに重要なのが、実際の規制は各都道府県の道路交通規則(条例)で具体的に定められていることです。例えば東京都では東京都道路交通規則で「イヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと」と明記されています。
これらの条例は道路交通法第71条6号の「道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項」に基づくもので、違反した場合は公安委員会遵守事項違反として処罰されます。
【よくある誤解や勘違い】「法律にないから大丈夫」は大間違い!
イヤホン運転について、多くの人が持っている危険な勘違いをまとめました。
「道路交通法にないから合法」というのは大間違いです。条例で全国的に禁止されており、実質的に違法なのです。「片耳だけなら大丈夫」と思っている人も多いですが、周囲の音が聞こえない状態なら片耳でもアウトです。判断基準は耳の数ではなく、必要な音が「聞こえるかどうか」なんです。
「音量を小さくすれば問題ない」というのも誤解で、「聞こえない状態」かどうかが判断基準となります。小さい音量でも、救急車のサイレンやクラクションが聞こえなければ違反です。「ハンズフリー通話と同じでしょ?」という人もいますが、音楽視聴とスピーカーでの通話は異なります。
「バイクなら大丈夫」「自転車は関係ない」というのも間違いで、四輪・二輪関係なく、自転車も同様に条例で規制されています。特に「道路交通法にないから大丈夫」という理屈は、法律の仕組みを理解していない危険な勘違いです。
ここまでの記事では、「イヤホン運転」を取り巻くルールについてご紹介しました。続く関連記事では、「イヤホン運転で摘発された場合 どうなるのか」を解説します。
関連記事>>運転中のイヤホン使用、想像以上に重い処罰になることも⁉「グレーに見えてアウト!」法的ポイントと注意点を、弁護士が解説
イラスト/春花春奈
※本記事に掲載された情報は2025年9月現在のものです。記載されている内容は、執筆時点で入手可能な法令・判例・実務慣行等に基づいていますが、最新の法改正や個別の事案に必ずしも適合するとは限りません。また、本書の記載は特定の事案に対する法的助言を行うものではなく、実際のトラブルについては、必ず弁護士その他の専門家にご相談のうえ、適切な対応を行ってください。
■著者略歴:藤吉修崇(ふじよし・のぶたか)
東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒業。弁護士法人ATB代表弁護士。大学時代に演劇に没頭し、スコットランドへ留学後、舞台演出や空間プロデュースに携わる。30歳を過ぎてから一念発起し、猛勉強の末、司法試験に合格。弁護士法人ATBを設立。YouTubeチャンネル「二番煎じと言われても」では、道交法の理不尽な状況を法律の観点から解説し話題となり、登録者数は20万人を超える。
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