「もう一度、夫婦としてやり直したい」“触らない夫”になって気づいたこととは【GWベストセレクション】
「俺、そんなに悪かったのか…」自責と孤独、そして「理不尽感」
タカシさんはこれまで、「自分は妻を大切にしている」「家族を愛している」と本気で思っていました。
しかし、妻の激しい怒りとその後の徹底的な拒絶を前にして、初めて「自分の言動が、どれだけ相手を追い詰めていたのか」に気づかされたといいます。
日中、仕事に集中しようとしても、ふとした瞬間に“あの夜”の光景がよみがえる。
「なぜ止まらなかった?」「あの一言で、なぜ気づけなかった?」
タカシさんの頭の中は、自問と後悔で埋め尽くされました。
「もしかして、自分は本当に“ダメな夫”だったのかもしれない」
そんな自己嫌悪のループに陥り、どんどん気持ちが沈んでいったといいます。
同僚には「最近、元気ないね」「何かあった?」と声をかけられましたが、「ちょっと家庭のことで…」と答えるのが精一杯。スキンシップが原因で揉めているなんて、男としてのプライドもあり、とても人には話せなかったといいます。
帰宅後も、奥さまと交わすのは最低限の言葉だけ。娘の前では「普通の家族」を演じていたものの、奥さまが機械的に返事をしているのは明らかで、胸が締めつけられる思いでした。夕食後の空気もどこかよそよそしく、娘を寝かしつけると、奥さまはそっと寝室へ。タカシさんは再びソファに追いやられ、ひとりぼんやりとテレビを眺める夜が続きました。
「僕はこれまで、自分の愛情表現は間違っていないと信じていました。でも、それが“嫌がらせ”や“触り魔”のように捉えられてしまうなんて……まったく想像してなかった。愛情が空回りすると、こんなにも悲惨なことになるんですね」
タカシさんは強い自責の念に駆られる一方で、「そこまで拒絶しなくてもいいんじゃないか」という理不尽さも感じていたそうです。自分は“悪気がなかった”。それなのにここまで追い込まれるのは納得がいかない。そんな被害者意識もまた、心のどこかに拭いきれずに残っていたのです。こうして夫婦のあいだには、複雑に絡み合った感情のしこりが、少しずつ、しかし確実に積もっていきました。
謝罪の手紙を書いたけど 次ページ
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