「あんたみたいなオバサンを本気で好きになるか!」入籍直後、音信不通になった24歳年下夫。「もう一人の女」の存在と、慰謝料回収のための作戦とは【行政書士が解説】

前編では、48歳の独身OL・美由紀さんが、24歳年下のキューバ人ダンサー・ホセさんの甘い言葉に騙され、150万円を貢いだ挙げ句、ビザ目的の「イミテーション結婚」をされて入籍直後に音信不通になった経緯をお伝えしました。
戸籍上は夫婦であるにもかかわらず、LINEを完全に無視され途方に暮れる美由紀さん。筆者は彼女の怪しい行動の裏に、十中八九「別の女性の影」があるとにらみ、ある提案をしました。

 

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『48歳女性、年下の外国人ダンサーと電撃婚!貢いだ額は「月1〜3万円」から始まって、じわじわ膨らみ150万円に!。「国際ロマンス詐欺」の巧妙な手口【行政書士が解説】』

 

<家族構成と登場人物、属性(すべて仮名)>
妻(相談者):美由紀さん(48歳) / 会社員(年収400万円)
夫:ホセさん(24歳) / キューバ国籍、アルバイト(年収180万円)
謎の女性:マリーナさん(24歳) / 在日キューバ人二世

 

※画像はイメージ写真です。

【行政書士がみた、夫婦問題と危機管理 #22 】後編

 

 

探偵の張り込みで発覚した裏切り……それでも「信じたくない」と葛藤する妻

筆者は美由紀さんに「まずは彼の現状を掴みましょう。探偵に依頼して、彼のアパートを張り込んでもらうのはどうですか?」とアドバイスしました。美由紀さんは同意し、調査を開始。するとわずか1週間で、ホセさんの真っ黒な裏切りが白日の下にさらされました。

金曜日の夜21時、ホセさんの運転する車がアパートに到着。助手席から降りてきたのは、黄色いワンピースを着た若くエキゾチックな美女でした。彫りが深く黒目が大きい、南米系の特徴を持つその女性を、ホセさんは親しげにエスコートして部屋へと消えていきました。二人が再び姿を現したのは、翌朝の7時。探偵が撮影した動画には、夜を共にした二人の姿が鮮明に映し出されていました。

翌週の金曜日も全く同じ時間に同じ女性を連れ込んでおり、彼女が毎週ホセさんの家に通い詰めていることは確実でした。「あの女は誰なの?結婚したのに連絡を返さないってどういうこと?!」と激怒し、今すぐ怒鳴りつけてやりたい気持ちが湧き上がる一方で、美由紀さんの心は激しく揺れ動いていました。「もしかしたら、たまたま一度きりの関係かもしれない」「あまりにも強く当たってしまったら、本当に愛想を尽かされて完全に離れていってしまうかも……」。

ホセさんに利用されていること、そして残酷な裏切りの事実をどうしても信じたくない美由紀さんは、頭の中で自問自答を繰り返し、具体的な行動を起こせずにいました。そんな中、ホセさんから数ヶ月ぶりに届いたLINEは、彼女の淡い期待を打ち砕く非情な内容でした。
「離婚してください。それ以上のことは聞かないで」

 

 

「あんたみたいなオバサンを本気で好きになるか!」ブロックされた妻の逆襲

美由紀さんは、ホセさんがきちんと謝り、心を入れ替えて例の女と別れてくれれば許すつもりでした。それなのに彼の方から「もうやりなおす気はない」と明言されてしまったのです。ホセさんは悪びれる様子もなく「もう気持ちがないから仕方ない」「もっと好きな子ができてしまった。自分に嘘はつけない」と言い放ち、その3日後、美由紀さんのアカウントを完全にブロックしました。今まで通話もLINEでしていたため、ホセさんの携帯番号もメールアドレスも知らなかった美由紀さんは、ついに連絡手段を失ってしまいました。

しかし、ホセさんの目的がビザだけであったとしても、法的には二人は婚姻関係にあります。夫は妻以外の人間と肉体関係を持ってはならないという「貞操保持義務(民法770条)」があり、これを破る行為は明確な不法行為(不貞)です。また、不貞は連帯責任であるため、浮気相手の女性も一緒に慰謝料を支払う義務を負います。

「もう直接会うしかありません」
筆者のアドバイスを受け、美由紀さんは意を決して金曜日の夜21時、ホセさんのアパート前で待ち伏せを行いました。車から降りてきたホセさんと浮気相手の前に立ちふがり、「なんで逃げるの!」と声を荒げた美由紀さん。突然の突撃にもかかわらず、ホセさんは大して動揺せず、信じられない暴言を浴びせてきました。
「あんたみたいなオバサンを本気で好きになると思ったか? ただビザが取りたかっただけだよ!」

隣にいた浮気相手の女性(マリーナさん・24歳)は、在日キューバ人二世で日本国籍を持っていました。ホセさんと年齢が24歳も離れていて、母国語であるスペイン語が通じない美由紀さんは、コミュニケーションがうまくとれない相手としてストレスになっていたのでしょう。美由紀さんを利用して滞在を延ばしている間に、同い年で言葉も文化も通じるマリーナさんを見つけ、そちらへ乗り換えるために美由紀さんを切り捨てようとしたのです。

 

 

「日本の法律をナメるな」一瞬で顔面蒼白にさせた、妻の強烈な一言

あまりにも理不尽な仕打ちに泣き寝入りするしかないのかと絶望しかけた美由紀さんですが、ホセさんには致命的な弱点がありました。彼はマリーナさんと再婚したがっていますが、そのためにはまず美由紀さんと「離婚」しなければなりません。日本の法律では、不倫を働いた有責配偶者からの離婚請求は原則として認められず、離婚の成立には妻である美由紀さんの合意が絶対条件です。筆者からその仕組みを聞いていた美由紀さんは、慌てるホセさんに向かって冷徹に言い放ちました。
「私は絶対に離婚を拒み続けるわ。一生、彼女と再婚できないままでいいのかしら?」

この一言で、ホセさんは一瞬にして顔面蒼白になりました。日本の婚姻制度を何も知らなかった彼は、自分が美由紀さんに首根っこを掴まれている事実にようやく気づいたのです。「どうしたら離婚してくれるんだ!」と激しく動揺するホセさん。

形勢は逆転しました。美由紀さんはすかさず畳み掛けます。
「離婚してほしければ、慰謝料を払いなさい。いくら受け取ったのか覚えていないの? 150万円よ!」
ホセさんは泣きそうな顔で「ごめんなさい。そんな大金はありません」と許しを請うてきましたが、美由紀さんは一括ではなく「毎月3万円の50回払い」という分割案を提示し、妥協案として約束を取り交わしました。現在、ホセさんの口座からは毎月3万円が滞りなく美由紀さんの口座に振り込まれ続けています。

 

 

急増する訪日外国人と「国際ロマンス詐欺」のリスクに備えるために

今回は、外国人によるビザ目的の「偽装結婚」と金銭搾取の手口、そしてそこからの鮮やかな法律的解決ルートを見てきました。

観光庁や外務省の統計を見ても、ここ10年で来日する外国人の数は約2倍に膨れ上がっており、短期滞在だけでなく就労や留学、家族滞在など様々なビザで日本に暮らす外国人が急増しています。もちろん、大半の外国人は善良で、日本人と素晴らしい関係を築いています。しかし中には、今回のホセさんのように、日本に在留したいという「下心」や「金銭欲」のために、日本人の純粋な恋愛感情を徹底的に利用しようとする悪質なケースが紛れているのも事実です。言葉の壁や文化・風習の違いを言い訳にされ、違和感を放置してしまうと、気づいた時には大金をむしり取られた後だった……ということになりかねません。相手の甘い言葉に流されず、不自然な金銭の要求や入籍の急かし文句があった場合は、一度立ち止まって専門家に相談する勇気を持ってください

 

<出典>
警視庁「特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/new-topics/260213/03.html

外務省のVISA発給統計
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_02116.html

観光局の訪日外客統計
https://www.jnto.go.jp/statistics/data/_files/20260520_1615-4.pdf

 

 

露木幸彦
行政書士・FP。男女問題専門家。離婚に特化し開業。6年目で相談7千件、会員は6千人を突破。バナナマン設楽 統の「ノンストップ」、明石家さんまの「ホンマでっかTV」、EXIT初MC「市民のミカタ」などに出演。「STORY」「ar」など女性誌にも登場。著書は『婚活貧乏』など11冊。

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