思いがけず判明した、不登校の娘が抱え続けた「違和感」。まさか、そんなにつらい思いまでさせていたとは

2026.07.16 LIFE

オトナサローネの不登校記事読者の皆様に「現状いかがでしょうか?」と声を聞くシリーズをスタートします。

前編記事『小5の6月「もう学校には行けない、行かない。無理」と娘ははっきり意思表示をした』に続く後編です。*写真はイメージ

【不登校の親なう】#1 後編

4年生の後半で判明。実は娘はひとりで「性別違和」を抱えていた

最終的に娘は5年生に進級してすぐ完全に学校に行かなくなったのですが、それと前後して、娘の重要な個性が判明しました。実は性別違和を抱えていたんです。

 

もともと本人が自認したのが4年の秋冬ごろだったようです。私には言えなかったそうですが、本を読むのが好きな子どもですので、本のチョイスに変化が出たことに気づきました。女性から男性になった小説や、性別違和にまつわる本を買ってほしいと頼まれることが増えて、「あれ、こういう内容が気になってるの?」と話したら、「じつは私、女じゃないと思うんだ」と伝えられました。

 

びっくりしたかって? もちろんです、かなりびっくりしました。確かに言われてみれば、その少し前から長かった髪をショートにしたり、学校行事でもポンポンを持って踊るのがイヤだと言い出すことがあったりしました。でも、もう明確に違和感がある、制服のスカートも着たくない。女子校のくくりの中に自分がいるのがつらいと。

 

そんな流れで、「それはつらいね、無理ならもう学校は行かなくていいよ」という結論になりました。

 

不登校の親はよかれと思って、必ず「正論攻め」をやるものなのだと思う

いまではこうして客観的に娘を捉えて、心理学的にもそのほうがいいだろうという接し方を保ち、冷静に話せるようになりましたが、でもここまでの間でいわゆる「不登校の親やっちゃダメリスト」に書かれているような内容はひととおりやりました(笑)。

 

具体的にどんなことか? それはもう、親としての「将来を見据えた正論」はすべてぶつけました。「休んでいてもドリルはやったほうがいいよ」「健康づくりをしたほうがいいよ」「規則正しく生活したほうがいいよ」。5年生になって行かないと決めたときも、「それはそれでいいけれど勉強はしたほうがいいよ」「外には出たほうがいいよ」「何かとつながっておいたほうがいいよ」。

 

そうしておいたほうが安心だ、その安心は親の安心なんですよね。でも、いろいろとトライする間に、するかしないかは本人次第、親が無理にやらせても意味がない、結局できないよねと私たちもわかるようになり、いまは本当に完全に何にもしていません。6年生で学校も転校し、現在は地元の公立校に籍だけありますが、登校はしない前提だと伝えて了解もいただいています。

 

子どもは起きたいときに起きて、寝たいときに寝ています。起きたら最初に自分のPCの電源を入れ、それからマイクラをずーっとしています。良し悪しはおいておいて、オンライン上のお友達もいるみたいで、一緒に遊んでいるようです。

 

食事は家族と一緒に食べたり食べなかったり。もともと食が細くて偏食ぎみなのですが、これも勉強と同じで無理やり食べさせることはできないと腹をくくりました。

 

「親の会」との出会いが私に「自分の心を守る」スタンスを教えてくれた

5年生の冬ごろに「不登校児の親の会」に入り、お母さんたちともいろいろ話すようになりました。いろんなアドバイスを受けるうち、私もだいぶ自分の心を守るスタンスが取れるようになりました。

 

こうして、ああしてと娘に言ったところで、仲が良くなることは起きないのです。でも、娘が「何もしない」ことを私は認めているわけではない。ただ、「いまあなたはしたくないんだね」と、娘の意見をいったん取り込むのです。認めてはいない。許すわけではないが、そうしたいという気持ちを尊重……いや尊重は違うな。納得、納得も違いますね、とにかく一度は受け止める。受け止めてそのままの形態で持っておく。そうしないとこっちが持たないんです。

 

娘にアドバイスするのも止めました。最初は「ご飯は食べたほうがいいんじゃない」「早く寝たほうがいいよ、大きくなりたいんでしょ」なんて言ってましたが、そんなことは本人もわかっているはず。こうしたら、ああしたらとアドバイスしたところで、子どもに重しを乗せちゃうだけですよね。

 

最近は中学校はどうするのかな、と内心気になっていますが、それも口にしないように頑張っています。5年生で学校に行かなくなったときは塾に行かせたり、家庭教師を頼んだりもしましたが、娘はそれに向き合う気力を保てなかった。

 

いっぽう、周囲を見ると、みんなキラキラと楽しそうに学校に通っています。ものすごく辛くなるし、本当にこのままでいいのかなとは日々感じます。

 

では不登校だった子たちがその後どうしているかを親の会で聞くと、「いま通信の高校に行ってる「専門に通い出した」「7年家から出なかったけど一人暮らし始めたよ」なんて話がポンポンと出てきます。子ども自身が外に出たくなるエネルギーを貯めさえすれば何とかなるという実例をたくさん教えてもらえるのです。

 

うちの娘もそもそも家の中にいたいタイプの子ではなく、好奇心も強い、人と話すのも嫌いじゃない子どもですから、やりたいことがいつか見つかる、そのとき動き出せるならそのタイミングを待ったほうがいいと思えるようになってきました。

 

「小学校中学校と全然勉強してなくても大丈夫、本人がやる気になれば大学も行けます」なんて経験談を聞くと、意外となんとかなるんだな、選択肢って意外とあるんだなということがわかります。親がなんであれこれアドバイスするかって、先行きの不透明さに打ちのめされるからで、何とかなるとわかっていれば無駄な不安が減るのです。

 

こういう意味では、私は児童心理や教育の専門家のご意見はあまりピタッとこなくて、親向けのカウンセリングもしてもらっていますが、私の状況はわからないよねと感じることが多くて。ただ、親の会も万能ではありません。学校に登校することをゴールとするところ、アドバイスをどんどんするところ、絶対傾聴に徹するところなど親の会ごとに方針がありますから、合う・合わないがあります。どこかに接触するときも、いくつか話を聞いてみることをお勧めします。

 

 

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