「けんだん」ではもちろんありません。「鼎談」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「鼎談」です。
「鼎談」の読み方は?
「鼎」はなんとなく「県」に似ているようにも思えますが、「鼎談」の読みは「けんだん」ではありません。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「ていだん」です。
「鼎談」とは
三人が向かい合って話をすること。また、その話。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
「鼎」には
①かなえ。食べ物を煮たり、祭りに用いたりする三本脚の器。
②王位。王をささえる大臣。
③三つのものが並び立つこと。
④まさに。ちょうど。出典元:鼎|漢字一字|漢字ペディア
の意味がありますが、「鼎談」が“三人が向かい合って話をすること”を表す背景には、祭りに用いたりする器「かなえ」の三本脚のように……という意味が込められています。
そのため「鼎」がつく漢字を目にした時には、「かなえ」そのものを表すか、もしくは「三つ」「三人」を表すと考えてもよさそうです。
例えば「鼎」を用いた言葉に
- 鼎座(ていざ)
- 鼎立(ていりつ)
- 鼎峙(ていじ)
があるのですが、これらはそれぞれ
- かなえの三本脚のように、三人が内側に向き合ってすわること。
- かなえの三本脚のように、三つのものが並び立ち、対立すること。
- 「ていりつ」と同じ
引用元:※
を意味します。
一方「鼎俎(ていそ)」と「鼎沸(ていふつ)」の「鼎」が表すのは器である「かなえ」です。
「鼎俎」は
①かなえと、まないた。転じて、料理道具のこと。
②かなえで煮たり、まないたで切ったりして料理されること。転じて、死ぬべき運命のたとえ。出典元:テイソ|言葉|漢字ペディア
を意味し、
「鼎沸」は「鼎の沸くが如(ごと)し」と同じ意味で、「かなえ」の中で湯が沸き立つように、多くの人が騒がしくして混乱するさまを表します。
とはいえ、いずれの意味の「鼎」であっても、日本漢字能力検定準1級に相当することもあり、日常生活でこれらの表現を見かける機会は少ないかと思います。ですが、もしこれらの表現に巡り会う機会があった時、この記事を思い出していただけると幸いです。
※:「鼎」から始まる言葉より(鼎|漢字一字|漢字ペディア)
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