やれば得する新NISAですが「知らないと逆に損をしてしまう」盲点もある?

前回は、岸田内閣が進めている大きな政策として、子育て世帯向けのサポートの拡充について書いてみました。

 

この点、岸田内閣では資産運用の制度拡充も予定しています。そのため、資産づくりの進め方に関しても来年以降大きく変わっていく可能性があります。

 

そこで、今回は今後拡充される資産運用の制度、具体的には新NISAについて書いてみたいと思います。こちらはその後編記事です。

 

新NISA利用に向けての注意点

新NISAを利用すれば、今よりも資産運用で資産を増やしていきやすくなりそうです。

 

ただ、制度を利用する上では注意点がいくつかあります。そのうち代表的なものを4つご紹介します。

 

1・現行NISA来年以降も非課税で保有できる

2023年までに現行NISA(つみたてNISA・一般NISA)で投資した分は、2024年からの新NISAとは別枠で非課税枠をそのまま利用できます。

 

現行のNISA口座で保有する商品を売る必要はないですし、「来年から変わるから今年はNISAを使わないようにしよう!」と考える必要はありません。

 

2・自由度が高い分、投資にリテラシーが必要になり得る

新制度で投資の自由度が増すと、投資の仕方をご自身で考える必要がより出てきます。今まで以上に資産運用に金融リテラシーが必要になりそうです。

 

この制度を来年から上手に活用するためには、今から金融のリテラシーを上げていくことが大事です。

 

もちろん、新NISAでも今のつみたてNISAのようにシンプルな投資を実践することもできます。ただ新NISAでは、つみたて投資枠以外に成長投資枠を利用して個別の金融商品を買うこともできます。

 

その結果、「せっかくある非課税枠をうまく使いたい、でもどう投資したらいいか」と悩ましく感じる方も多くなりそうです。

 

3・投資のやりすぎ注意する必要あり

非課税投資枠が大幅に拡充されるので、今までよりも大きな金額で非課税投資できるようになります。

 

早く投資で大きな資産を築こうと考えている方は、若いうちから大きな金額を投資に回し過ぎてしまい、生活資金が不足してしまうケースも考えられます。

 

また、投資金額が大きくなることで、価格変動に耐えられなくなり途中で投資を止めてしまう方も出てくる可能性があります。

 

4・短期売買を繰り返さないように注意する必要あり

投資枠の再利用ができるようになると、短期間で何度も株式などの売買を繰り返すデイトレーダーのような取引も非課税投資でできる可能性があります。

 

基本的に投資は、投資する期間が短くなればなるほどギャンブルに近づきます。セオリーである長期投資とは異なった投資を実践することで、かえって投資で大損をする方も出てきかねません。

 

金融機関からの投資勧誘でも短期間で売買を繰り返す(回転売買)の勧誘をしないかも心配です。この点、金融庁のホームページでは、成長投資枠を利用した回転売買しないように金融機関に釘を刺してはいますが、実際に行われない保証はありません。

 

まとめ

新NISA制度は来年から開始で、詳細はこれから決まっていきます。ただ、非課税でより大きな金額をより自由に投資ができる点は概ね決まっています。

 

今後は、資産運用を上手にできるかどうかが、マネープランを考える上でますます重要になっていくでしょう。

 

「資産運用をしたことがない」、「しているけどまだあまり慣れていないな」と感じる方は、書籍やインターネットでわからないことを学んだり、練習感覚で気になる商品を小額で買ってみるなど、負担にならない程度に今から投資に慣れていくのがおすすめです。

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