「さいる」でも「する」でもありません。「済る」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「済る」です。
「済る」の読み方は?
「救済」「返済」「済む」といった言葉でお馴染みの「済」ですが、「済る」の読み方は「さいる」でも「する」でもありません。常用漢字表には認められていませんが、「済」にはさまざまな訓読みがあり、「済る」の読みもその一つです。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「わたる」です。
「済る」とは
川や障害などを無事に通り切る。
出典:わた-る|言葉|漢字ペディア
という意味です。
「済」の旧字は「濟」で、音を表す字と意味を表す字を組み合わせた形声文字です。「水」と、音符「齊(セイ)」から成り、もとは川の名を表していました。そこから借りて「わたる」、転じて「すくう」意味に用いられるようになりました。
そんな「済」は以下の意味を表します。
①すくう。たすける。
②すむ。すます。
③なす。なしとげる。
④わたる。わたす。
⑤数が多く盛んなさま。出典:済|漢字一字|漢字ペディア
“川や障害などを無事に通り切る”という意味があるのは意外に感じられましたが、元は川の名を表していたことを知ると納得ですね。
なお、「済」の読みは
- 音読み サイ(外)セイ
- 訓読み す(む)・す(ます)(外)すく(う)・な(す)・わた(る)・わた(す)
です。
日常生活で度々見かけるのは、冒頭で紹介したような「救済」「返済」のような音読み「サイ」と、訓読み「済む」「済ます」かと思われます。
ですが、本記事をきっかけに「救う」と同じく“困難の場にいる人に財物などを与え、助け出す”という意味の「済う(すくう)」や“整えてなし遂げる。義務を果たす”などの意味をもつ「済す(なす)」といった読みも、合わせて覚えていただけると幸いです。
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