「怒りをぶつけるのではなく、冷静に注意する」上手に部下を指導するために知っておきたい「心得」って?
40〜50代ともなると、職場の部下や年下社員にマナーや言動について目につくことが増えてくるでしょう。良かれと思って何気なく、感情的に注意してしまうと「でた、お局様」「ちょーうざい」などと煙たがられてしまいがちです。
いくら正しいことを伝えても、相手が聞く耳を持たなければ、ただの「年寄りの嫌な説教」としてスルーされてしまいます。
そこで今回は、角が立たずにうまく効果的にマナーを伝えるコツを、ビジネスマナーに詳しいマナーコンサルタントの西出ひろ子さんに教わります。
前編『若手のお作法を注意したいが「ハラスメント」と言われるのが心配。そんなときに知っておきたい「ちょうどいい叱り方」とは』に続く後編です。
「怒る」のではなく「注意する」、難しいシーンで心得ておきたい4つの大切なこととは
続いては、部下や若手社員に何かを注意するときの伝え方のポイントを教えていただきました。
1. なぜ注意をするのか、根本となる目的を見失わない
「注意をするということは、改善してもらい、仕事の効率をアップしたり、互いに気持ちよく仕事のできる関係性や職場作りのためであったりと、注意をされる人の今後のことを思ってのことであることを忘れないようにしましょう。忘れなければ、その目的を達成するための前向きな意図が相手にも伝わるはずです」
2. 注意をされる人の立場に立つ
「繰り返しになりますが、マナーとは『相手の立場に立つこと』です。このことを忘れないでください。マナー、すなわち礼儀のある人は、相手の立場に立ってお互いがプラスになるコミュニケーションを取ります」
3. クッション言葉をつける
「注意をする内容を伝える前に、クッションとなる言葉を入れることで、注意したことを相手が改善してくれやすくなります。前述のようなお詫びや共感、感謝などを気持ちを込めて伝えましょう」
4.表情も意識する
「伝えるときの表情も大切です。伝える内容にもよりますが、相手の気持ちがよくわかっている上で、あえて注意をしなければならないようなときには、申し訳なさそうな表情で伝えます。毅然と伝えるときでも、クッション言葉を使用して相手に心の扉を開いてもらえるように促すため、優しい表情が理想です。私もお局世代の一人として、うざいと思われるお局様より、慕われるお局様を目指したいと思います」
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