結婚30年、モラハラに耐え続けたけれど「私たち、離婚しましょう」ついに夫に切り出した日
夫婦問題・モラハラカウンセラーの麻野祐香です。
「結婚30年、私はやっと自由になれるんです」。そう語ってくれたKさんは、モラハラ夫との結婚生活を30年間耐え抜きました。
きっかけのひとつは、夫の定年。一日中夫に監視される生活は無理だと感じ、ついに離婚を決断したというKさん。もうひとつの離婚の大きな理由は、夫が「見えない家事」の存在をまったく理解していないことでした。Kさんは、「家事なんて誰でもできる」と言われるたびに、自分の努力が否定されるように感じていたと語ります。
(個人が特定されないように変更を加えてあります)
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「私たち、離婚しましょう」Kさんが夫に切り出した日
「私たち、離婚しましょう」
いつも通りの、夕食の食卓。Kさんは深呼吸をしてその言葉を夫に告げました。Kさんの言葉に夫は箸を止め、Kさんを見つめました。その目には驚きと戸惑い、そして怒りが入り混じっていました。
「は? 離婚? 急に何を言い出すんだ?」
夫の声が少しずつ大きくなります。その声色には、「自分は被害者だ」とでも言いたげな響きがありました。
「俺、何か悪いことしたか? 浮気でもしたのか? そんなこと一度もないだろう! それなのに離婚って、どういうことなんだよ!!」
Kさんは、静かに夫を見つめながら、「これ以上、あなたと一緒にいることが私には辛いの」と答えました。
「辛い? 何が辛いんだよ? 俺はちゃんと仕事をして家族を養ってきたし、家事だって手伝っていただろう? 俺は何も悪くないのに、勝手に辛いとか言って離婚を切り出すのはおかしい!」
夫は自分の行動を正当化し、Kさんの気持ちは何も考えていません。さらに夫は、Kさんの家事に対する不満を口にしました。
「そもそも、お前だって完璧じゃないだろ。掃除が行き届いてないし、俺の言った通りにしていないことだってあった。それを直さないお前が、辛いなんて言う資格があるのか?」
夫の言葉を聞いて、Kさんは心の奥底で感じていたものを再確認しました。それは、「この人は自分のことしか考えていない」という確信でした。
「あなたはいつも自分が正しいと言うけれど、私がどれだけ苦しんできたか、考えたことがある? 家事も育児も、あなたは手伝わないどころか文句ばかり。私がどれだけ頑張っても、それを認めてくれることなんて一度もなかった。私の話を聞こうとしたことすらなかったよね」
Kさんの声は震えていましたが、彼女の目は真剣でした。それでも夫は、「俺は悪くない」という姿勢を崩しませんでした。
「俺がどれだけ頑張ってきたか、なんでお前は分からないんだ? 俺に文句を言う前に、自分の行動を振り返ってみろ。お前がそんなことを言い出すのは、浮気しているからだろう!」
夫は、離婚宣言を「自分への裏切り」と感じたのか、さらに責め立てるように続けました。
「俺が退職して家にいるのがそんなに嫌なのか? 俺の世話をするのが妻の役目だろう。お前が勝手にストレスを溜めて、離婚なんて言い出す方がおかしい。俺に恥をかかせるつもりか?」
この言葉を聞いたKさんは、やはり離婚しかないと確信しました。夫が変わることはないし、これ以上の話し合いは無意味だと悟ったからです。
Kさんは夫を見つめ、最後にこう言いました。
「あなたは自分が正しいと思うのね。でも、私はあなたと一緒にいる限り、これ以上幸せにはなれない。もう十分頑張りました。これからは、私が私の人生を生きる番です。あなたも、あなたの人生を好きなように生きてください」
夫は呆然としながらも、最後まで「俺は悪くない」と言い続けました。しかし、その言葉はもうKさんの心には届きませんでした。
全ての離婚手続きを弁護士に任せ、Kさんは家を出る事ができました。Kさんのように長年モラハラに耐え、家事や育児、家庭の全てを背負ってきた方が「離婚を選ぶ」という決断は、決して軽いものではありません。その選択には多くの葛藤と勇気が必要です。
でも、Kさんが示してくれたように、人生を取り戻すための一歩を踏み出すことは可能です。不安もたくさんありますが、あなたの人生はあなたのものです。残りの人生をどう生きるのかはあなたが決めていいと思います。
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