白髪ケアって「年齢に合わせて見直し」が必要なの!? いつのまにかアイテムも進化してた…!上手な取り入れ方は?【毛髪診断士・伊熊奈美さんが解説】
鏡に映る自分の髪を見て、「また白髪が生えてきた……」とため息をついてしまう人も多いのでは。とはいえ、ケアする手間や費用、髪へのダメージは最小限に、なおかつオバ見えしないオシャレな髪でいたい。それが、私たちの本音ではないでしょうか。
そこで今回、美容ジャーナリスト・毛髪診断士の伊熊奈美さんに、白髪との「新しい付き合い方」を教えていただきました。白髪ケアの方法が多彩に進化している今、「白髪ケアにはどんな方法があるのか」「自分にはどんな方法が合うのか」。手間を減らしても老けて見えない、なるべく髪を傷めず、安心して続けられる白髪ケアはないのか――そんな理想をかなえるヒントが、きっと見つかるはずです。
髪全体に色・ツヤがあればきれいに見える!前向きな気持ちでケアを

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ーーー白髪が増えてきて、これから先ずっと付き合って行くと思うと、つい憂うつになってしまいがちです。毛髪ケアのプロフェッショナルである伊熊さんは、ご自身の白髪に対して、どんな気持ちでケアをされていますか?
「私も以前は、伸びてきた白髪を染めるリタッチとヘアカラーを繰り返す手間や、髪や頭皮へのダメージなどが気になり、モヤモヤしていました。でも、今や白髪ケアの選択肢はひとつではありません。サロンオンリーでも、セルフカラーオンリーでも、併用することだって可能です。白髪はどうしても増えていくものですが、正しい知識とやり方を得ながらトライしていくことで、きっと自分に合うものが見つかりますよ。
また、私たちはつい根元の1ミリ2ミリの白髪にフォーカスしてしまいますが、気にすべきは意外にもそこじゃない。少し引いて見たときに髪全体に自然なボリュームやツヤがあることのほうがずっと大切です。木を見て森を見ず、にならないよう、もっと白髪に対して余裕をもって付き合っていくのがいいと思うんです」(伊熊さん)
頭皮環境が変わる大人世代は白髪ケアの見直しどき

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ーーー「白髪ケアを続けているせいか、髪がパサつくようになった」「ヘアカラーをしたらピリピリ染みてかゆみが出るようになった」という声をよく聞きます。白髪ケアには、髪の毛の傷み、頭皮のトラブルがつきものなのでしょうか。
「染みる・かゆみの主な原因は、ヘアカラーの主流となっている酸化染毛剤の成分。頭皮や髪に優しい成分を取り入れた製品が増えてきているものの、基本的にアルカリ性のカラー剤であることは変わらないので、どうしても頭皮や髪を乾燥させてしまいます。染める間隔が短くなり回数が増えるほど、髪や頭皮ダメージのリスクは高まります。
そのうえ加齢とともに、髪は内部成分が抜けて空洞化しやすくなり、頭皮でもバリア機能の乱れや乾燥などが起こり刺激に弱くなっていくため、トラブルが起こりやすくなってくるのです」(伊熊さん)
ーーー白髪ケアは、サロン派でも自宅派でも、そのようなリスクをはらんでいるのですね。
「サロンや自宅で自分が使っているヘアカラーがどんなものなのか、意外とわかりづらいですよね。頭皮や髪質が変化してくる大人世代だからこそ、ヘアカラーの種類や特徴、メリットとデメリットを知って、これまでのケア方法を一度、見直してみることをおすすめします。セルフカラーなら製品の説明書をよく読むだけでも理解が深まります」(伊熊さん)
知っているようで知らない「ヘアカラーの種類と最近の傾向」

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いつも使っているヘアカラーは、おしゃれ染め?それとも白髪染め?意外と知らないヘアカラーリングの種類と、押さえておきたいポイントを紹介します。
●永久染毛剤(ヘアカラー)
一般的に「ヘアカラー」と呼ばれるものは酸化染毛剤をさします。これは永久染毛剤の一種でアルカリカラー、おしゃれ染め、白髪染め、ファッションカラーとも呼ばれます。思い通りの髪色に染められ、ファッション性が高いのが魅力。髪色を明るくしたい人に向いています。
「アルカリカラー剤には、アルカリ剤、パラフェニレンジアミン、過酸化水素の3つの成分に頭皮が触れることで刺激を感じる場合があります。近年は、ジアミンアレルギーの人でも使えるノンジアミンカラー剤や、頭皮への刺激をおさえる塗り方などが登場し、技術的なバリエーションも進化してきています」(伊熊さん)
●脱色剤
ヘアブリーチと呼ばれる、髪の色素を抜くためのもの。大人世代では、白髪染めの頻度を減らして目立たなくするために、筋状に明暗をつけてオシャレに見せるハイライトや、全頭ブリーチに使います。
「ブリーチは、メラニン色素や永久染毛剤で入れた色を抜くための薬剤で、回数を重ねると髪が徐々に傷みやすくなります。サロンケアの力を借りて行うのがおすすめ」(伊熊さん)
●半永久染毛料
永久染毛剤と比べて染まり方はマイルドですが、髪を傷めにくい半永久染毛料。ヘアマニキュア、カラーリンス、カラートリートメントが該当します。ヘアマニキュアは、髪の表面に色をコーティングするような状態になり、色もちは2~4週間程度。日常使いできるため、ストレスなく取り入れられそうですね。
「カラートリートメントは全体を染めるだけでなく、次のカラーまでのつなぎとして、部分的に使う方法もあります。頭皮に刺激を感じやすく、永久染毛剤を避けたい人の選択としても人気」(伊熊さん)
●一時染毛料
一日だけ白髪を隠したいときに便利なのが、ヘアマスカラ、ヘアファンデーション、ヘアカラースプレーなどの一時染毛料。肌に使うメイク用品と同じように髪に使えて、洗えば落ちます。その日限りで白髪カバーしたいときに役立つアイテムです。
「メイクと同じく、出かけるときにパッと使える手軽なアイテムです。皮脂や汗、擦れに弱いこともありますが、サロンでヘアカラーをしている人も次のカラーリングに影響することがなく、美容師さんも安心です」(伊熊さん)
●ヘナ染め
樹木の葉である「ヘンナ」で白髪を染めるヘナ染め。白髪だけに鮮やかなオレンジ色が入ります。ヘナ以外に、インディゴなどの他のハーブパウダーを組み合わせて染めることで自然な色に。
「ヘナ染めを続けていくと、色を明るくしたいと思ったときに戻すことが難しいので、使用回数2~3回くらいまでの間に、今後どうするかを決めましょう」(伊熊さん)
セルフ染めの味方!手軽なアイテムを取り入れて「染め疲れ」回避を

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ーーー昨今、白髪ケアに使う人が増えてきているのが、白髪用カラートリートメント。気になっているけれど、まだ使ったことがない方も多いようです。初めての人でもじょうずに使えるのでしょうか。
「カラートリートメントは、表面に色のニュアンスをまとわせて白髪を目立たなくさせる効果があります。いわゆる“白髪ぼかし”を自宅で簡単にできるのが魅力です。しっかり染めたいときのコツとしては『乾いた髪に使う』『シャワーキャップなどで温める』『量をたっぷり使う』の3つ。特に根元は、生えてきたばかりの健康な髪で色を弾きやすいので、しっかりなじませてください。髪をブロックに分けながら根元に塗り、指を使って行き渡らせましょう」(伊熊さん)
ーーーサロンカラーをしている場合、自宅でカラートリートメントを使うと髪色が変わってしまうと聞いたことがありますが……。また、色が複数ある商品の場合、色選びの基準はありますか。
「カラートリートメントは、まだまだ発展途上なアイテムなんです。登場した初期の頃は、製品によっては色の残り方にクセがあるものがあり、そのときの印象を強く持っている方もいるようです。ここ数年で著しく進化しました。一度で染まりやすくなったり、色もちが長くなったりして7〜10日くらいもつものも増えました。
色選びは自分の髪色に合わせるのが前提ですが、もし迷ったら多くのメーカーが基準の色としているダークブラウンを使ってみてください。カラートリートメントは、自分の髪質と商品の相性によって染まり具合が異なる場合があります。お試しサイズがあれば、いろいろ使って相性の良い商品を探してみるのもいいですね」(伊熊さん)
ーーーカラーシャンプーも耳にする機会が増えました。髪を洗うものなのか、色づけるものなのかわかりません。どのように使えばよいのでしょう。

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「白髪用カラーシャンプーはシャンプーとして毎日使ってOKです。カラートリートメントより色づきはマイルドですが、カラーの退色を防いで長持ちさせる効果もあるので、色褪せが気になった時にいつでも使えます。サロンで染めている方は、次のヘアカラーに影響がないように、カラーシャンプーはサロン予約の1週間前、カラートリートメントは商品の色もちにより1~2週間前には使用を控えましょう」(伊熊さん)
ーーそのほか、髪をいたわりつつ、白髪を効果的に目立たなくさせて、染める回数を減らすためにできる手段はありますか。
「毛束を一定の間隔で引き出して明るくするハイライトは、中間の色を入れることで、白髪と黒髪の明暗の差が和らいで、白髪が伸びてきても目立ちにくくなります。おしゃれに見えるので白髪ぼかしとして人気の施術です。例えば、これまで3週間で白髪を染めていた人は、プラス1週間~10日程度、気にならずに過ごせると思います。また、髪型も重要です。根元がふんわりしていれば白髪はさほど気になりません。分け目のないショートボブにするなど、髪型を変えてみるのもひとつの手。美容師さんに相談してみてくださいね」(伊熊さん)
自分に合った白髪ケアを見つける方法とは?

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ーーーサロンや自宅でできる白髪ケアの選択肢がいろいろと増えてきているのですね。その中から、髪の悩みを解決しつつ、ライフスタイルや手間、予算といった“自分の条件に合う白髪ケア方法”を見つけるにはどうしたら良いでしょうか。
「『一番優先したいこと』を考えてみましょう。例えば、頻繁にサロンに行く時間がなく隙間時間で白髪ケアをしたいなら、自分が使いやすいセルフカラーやセルフケアを取り入れる、白髪ケアの頻度を減らしつつサロンでの施術を続けたいならハイライトを取り入れてみる、髪色が明るくならなくてもいいからダメージを軽減したい人はヘナ染めに切り替えるなど、最優先したいことから白髪ケアを選んでみてください」(伊熊さん)
ーーー生えたら染める、そしてその繰り返し……というこれまでの単純な白髪ケアではなく、染める頻度を減らしつつ、自分自身の「こうしたい!」を実現できる時代になってきているのですね。
「そうです。サロン技術はもちろん、ホームカラーなどのヘアケア製品もかなり進化しています。無理なく続けられる白髪ケアを見つけ、上手に付き合っていきましょう。ストレスフリーできれいな髪を保つことができるようになると、自信が生まれて自分のことをどんどん好きになれますよ」(伊熊さん)
>>関連記事『「髪の根元が、真っ白になってきて恥ずかしい…」白髪ケアの疑問をスペシャリストがすっきり解決!Q&A【毛髪診断士・伊熊奈美さんおすすめアイテム!7選】』では、白髪ケアにまつわる読者の疑問について詳しく解説してもらいました。さらに、毎日のケアに取り入れやすい、伊熊さんおすすめの白髪ケアアイテムも紹介します。
【お話】
伊熊奈美さん

美容ジャーナリスト、日本毛髪科学協会 毛髪診断士指導講師。美容記事を中心に、女性誌の編集・執筆に25年以上携わる。特にヘアケア領域では、トレンドからマーケット傾向、皮膚・毛髪科学のアカデミア分野まで多くの取材経験を生かし、生活者視点の美容メソッドを提案。著書に『頭皮がしみる、かゆいは危険信号 いい白髪ケア、やばい白髪ケア』 (小学館)、『脱白髪染めのはじめかた〜でもいきなりグレイヘアは無理!』(グラフィック社)など。 https://www.hairista.net/
取材・文/釼持陽子
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