下流老人を回避するローン救世主、「リバースモーゲージ」って?

老後に必要な生活費の金額を聞くたび、分かっちゃいるけど貯まらない状態に焦りが募る一方。

できれば60歳までに住宅ローンは完済して、定年後は豊かに暮らしたいと思っていても、定年までのカウントダウンは長いようで短い。

そこで、おこなしさまに知ってもらいたいのが「リバースモーゲージ」です。

おこなしさまにこそ、リバースモーゲージ!

生活費を切り詰め、貯蓄に回す努力はしていても、通帳の数字はなかなか増えていきません。私たちが老後を迎える頃には年金が目減りしていそうだし、すごい勢いでお金を貯めないと下流老人になってしまうかも・・・。

そんな老後生活の不安を軽くしてくれるのが、持ち家を担保にお金を借りる「リバースモーゲージ」。家を持っていても引き渡す子どもがいない“おこなしさま”にとって、活用度が高い制度のため知っておいて損はありません!

 

「死後家を残さなくていい」おこなしさまに価値がある

持ち家は「売る」、「貸す」ことで資金化することができますが、どちらもその家に住むことはできません。対して、リバースモーゲージは不動産を担保にお金を借りる「住宅担保型老後資金ローン」のため、自宅に住み続けながら資金を受け取れます。

自分所有の自宅を担保にすることで融資を得られ、借入金は本人が死亡した時点で自宅を売却して一括返済します。家が残らないので利用することに抵抗を感じる方がいますが、死後は家を残さなくてもいい“おこなしさま”には、利用価値のある制度ともいえます。

ちなみに自宅を手放したくない場合は、死後に死亡保険金や預金などで返済できるようにしておけば、自宅や土地を売らずに相続人に残すことができます。また相続人が一括返済する方法もとれます。

リバースモーゲージは、自宅を担保にすれば年金のように毎月一定額、または一時的に融資を受けることが可能。返済は利息を含めて死後に一括清算する方式と、利息のみ毎月払う方式などがあるので、自分に適した返済方法を選択することができます。

 

一定年齢以上になると借りられる

近年は、リバースモーゲージを取り扱う金融機関が増加。金融機関のなかでは先駆け的存在の東京スター銀行をはじめ、みずほ銀行が2013年にメガバンクで初のリバースモーゲージを導入。以後、三菱東UFJ銀行、三井住友銀行が相次いで取り扱いを開始。信託銀行や地方銀行にも広がっています。

 

利用条件は各金融機関で多少異なりますが、大まかなポイントをまとめておきます。

 

【利用年齢】55歳や60歳など一定年齢以上が対象

【対象地域】首都圏や資産価値がある都市部が中心

【融資金額】不動産の評価額に対して50%程度

【担保対象】土地付きの一戸建てが基本で、一部マンションも対象

 

リバースモーゲージは高齢者を対象としている貸付制度のため、利用年齢が設定されています。

対象地域は金融機関により若干異なり、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の関東エリアのみ対象にしているところと、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県などの都市部を含めた銀行、担保不動産の対象地域を限定していないところもあります。

融資金額は資産価値や収入などを加味した評価額で決まり、概ね評価額に対して50%、条件がよければ70%程度の融資額になるようです。融資限度額はおよそ500万円~1億円と各銀行でも幅があり、査定額が高ければ受けられる融資額が多くなります。

どんな立派な住宅でも長年住んだ家の価値はほぼなくなり、売却時は土地の値段で売買されるのが一般的。そのため多くの銀行では、土地付きの一戸建てが基本で、土地のみでも対象にしているところがあります。

一部の銀行ではマンションを融資対象にしていますが、築年数やエリアなどの条件があり、土地付き住宅に比べると査定は厳しいようです。

利用用途は、生活資金、医療費、自宅のリフォーム費用など基本的には自由ですが、事業や投機目的は対象外になっています。ただし、金融機関によっては住宅関連の用途のみに限定しているところもあります。

利用対象者は、単身者または夫婦世帯に限定し、親子同居世帯は対象外になっていることがあります。また、夫婦世帯では契約者が死亡した後、配偶者が契約を引き継ぐ際には一定の条件を満たす必要がある場合があります。

利用条件や内容は各金融機関によって異なるため、利用時に比較・検討して最適なところを選ぶようにしましょう。

 

日本でも今後広がっていく制度

リバースモーゲージは1960年代にアメリカでスタートした制度で、日本で始まったのは1980年代の前半。当時、日本では子孫に家を残す価値観が根付いていたため、あまり活用されませんでした。現在は少子高齢化を背景に取り扱う金融機関が増え、今後は利用者が広がっていくと予想されています。

実際に某銀行の説明会に行ったところ私は最年少で、あとは高齢者で満席状態。みなさん個別相談でも熱心に質問され、関心度の高さがうかがえました。子どもに家を残さなければ、親世代も住宅資産を活用して、ゆとりのある老後を過ごすことができるのです。

主にリバースモーゲージは先に示した金融機関が行う民間型と、行政が福祉として行う公的型があります。

自宅を担保に生活資金を貸し付けてくれる社会福祉制度「不動産担保型生活資金」は厚生労働省が定め、都道府県の社会福祉協議会が実施。高齢者の居住用不動産を担保に貸付を受けることで、自立支援を図っていく貸付制度のため、65歳以上の高齢者で低所得世帯が対象です。

融資限度額は土地評価額の70%程度、貸付額は土地の評価額や生活設計等を考慮した個別設定になり、月額30万円以内で3カ月ごとに交付。マンションなどの集合住宅は対象外です。

他にも、住宅金融支援機構が提供する「リバースモーゲージ型住宅ローン」や、国土交通省が行っている「住み替え等円滑化推進事業」で高齢者の住宅有効活用について取り組んでいるので、気になる方は調べてみてください。

 

もちろん、デメリットもあります

このように老後の資金調達の選択肢として、注目度が高まっているリバースモーゲージですが注意点もあります。メリット・デメリットを理解した上で、利用するようにしましょう。

 

【担保割れの可能性】

不動産市場が悪化して金融機関が担保不動産の評価額を引き下げれば、借入残高を下回る「担保割れ」になり、差額分の返済を求められます。

 

【金利が上昇する可能性】

リバースモーゲージは変動型が一般的のため、金利が上がれば利息負担が増えることになります。

 

【長生きする可能性】

想定以上に長生きすると、死後を迎える前に限界額に達してしまうことが考えられます。そのあとの生活費をどう賄うかという問題がでてきます。

 

将来、老後生活は年金ではまかなえず、貯蓄が底をついてしまう不安があります。取り扱う機関によって限られた条件がついているリバースモーゲージですが、条件が合えば老後資金調達の選択肢になり得ます。子どもに家を残す必要がない“おこなしさま”にとっては、老後生活の一助となることができるでしょう。

 

高齢世帯や単身世帯が増えいくなかで、新たな老後資金となるリバースモーゲージ。うまく活用すれば、下流老人を回避できるかもしれません!

 

おこなしさまの救世主「リバースモーゲージ」を利用すれば、下流老人を回避できる!【おこなしさまという生き方 Vol.25】

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