独身女性の年金の平均額と、60歳までの目標貯金額を計算してみた!

独身女性が老後にかかるお金はおよそ5,400万円といわれています。この数字は、60歳以上の独身女性の毎月の生活費が全国平均15万円。平均余命が28.68年であることから算出されています(詳しくはこちら)。「60歳までに5,400万円の貯金なんて無理!」と思ったあなた、大丈夫です。全額を貯める必要はないのですから。その理由と、今から貯めておきたいリアルな金額を調べてみました。

被保険者タイプと加入している年金を把握

老後の生活資金を考えるとき、まず重要となるのが年金です。自分はいくら受給できるの? と知りたいところですが、数十年後の値を正確に知ることは難しいもの。ですが、現在の受給者の状況はわかります。現状の年金事情をみていきましょう。

日本に居住している20歳以上60歳未満の人は、「国民年金」の被保険者となります。その中でも3つに分類されています。

①自営業者、アルバイト:第1号被保険者

②会社員や公務員など:第2号被保険者

③会社員や公務員の被扶養配偶者(年収130万円未満):第3号被保険者

働く女性の方々は、主に①②に該当すると思います。

そして、公的年金制度には2つの種類があり、

A 国民全員が被保険者として加入している「国民年金」

B 会社員や公務員など第2号被保険者が加入している「厚生年金」

 

老齢基礎年金でもらえる金額は?

すべてのかたに受給資格があるものが、A 国民年金から支払われる老齢基礎年金です。厚生労働省が発表した平成28年度の老齢基礎年金の額は、20歳から60歳まで40年間保険料を支払った人で月に6万5008円、年に780,100円(満額)になります。未納期間がある場合は、これより減額されます。そのため平均受給額になると満額より下がり、月に54,414円(平成26年度実績)です。被保険者分類で①のかたが公的に受給できるのは基本的にこちらになります。

 

老齢厚生年金でもらえる金額は?

会社員や公務員など厚生年金の被保険者期間があって、老齢基礎年金を受けるのに必要な資格期間を満たした方が65歳になったときに、老齢基礎年金に上乗せして支払われるのが「老齢厚生年金」です。平均受給額は月に14万4886円と老齢基礎年金のみの約2.7倍。もちろん、現役時代に支払った保険料も厚生年金のほうは高額になってはいるのですが、この差は大きく感じられます。

ただ、加入年数や給与によって上下しますので受給額は人により異なります。転職や退職によっても受給額は変わってきます。現時点での具体的な数字を知りたいなら、日本年金機構から年1回、誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で、自分がもらえる年金受給額を見てみるとよいでしょう。

もらえる総額を計算してみよう

60歳女性の平均余命は28.68年(厚生労働省・平成26年簡易生命表)ですから、平均で88.68歳まで生きると考えられます。年金受給を65歳から89歳までの24年間と考えて、基礎年金だけ受給の場合と厚生年金も受給する場合の総額を計算してみましょう。

A 老齢基礎年金のみの総額:54,414円×12カ月×24年=15,671,232円

B 老齢厚生年金(基礎年金含む)の総額:144,886円×12カ月×24年=41,727,168円

働く女性の場合でざっくり言うと、自営業のかたは1,500万円、会社員や公務員のかたは4,100万円の年金が受給できる計算になります。

冒頭に書いた老後の生活費が約5,400万円で、ここからそれぞれ受給額1,500万と4,100万円を引いてみましょう。

老後の生活費5,400万-老齢基礎年金1,500万=3,900万

老後の生活費5,400万-老齢厚生年金4,100万=1,300万

すなわち、この金額が老後の生活費に不足すると思われる額=貯めておきたい金額なのです。仮にいま40歳の会社員だとしたら60歳までの20年間で年間65万円、月額で約5.4万円程度の貯金をすればよいということになります。貯金を始めるのが早ければ早いほど、毎月の負担額は小さくなります。そのためにも、老後に向けた貯金はなるべく早めにスタートするのが良いでしょう。

 

不安に思うより、まずは始めること!

あくまでも現在の公的年金受給額の平均からの計算であり、今後は変わってくる可能性は十分あります。そして、すでに自営業のかたで国民年金基金、会社員なら確定拠出年金などに加入していて、ほかの年金の受給資格を持っているかたもいるでしょう。また、退職一時金もありますし、親からの相続があったり、今後一緒に暮らすパートナーができることで生活費の負担が変わってくる場合もあります。また長生きするかどうかでも生活費の総額は違ってきます。

とはいえ、独女。自由気ままに生きることができる反面、自分の生活費は自分で稼がなくてはなりません。老後について漠然とした不安を持っている人は、まずこの計算をして、目標額を明確にし、しっかり対策をしていきましょう。

「もう少し早くこういう知識を持っていたかった……」と個人的には思わなくもないですが、時間は戻りません。今からできる貯金や保険、資産運用etc.、自分の老後の資金対策を、自分でやらずして誰がやる。ハッピーで楽しい老後ライフのためにも、40代こそ始めどきだと思います!

 

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