41歳の仲居。昼ドラ『温泉に行こう』『はるちゃん』を地で行く15年間を捨てて、「50代になったときの自分のため」に選んだ仕事とは

2026.09.07 LIFE

「3カ月だったらいいかも」と温泉地に行ってみたら

その2つを満たす仕事場が、長野県・野沢温泉の旅館でのリゾートバイトでした。仕事内容は調理人ではなく仲居。寮費と光熱費は無料で、まかないも出ました。こうして紀世さんは「3カ月だけ働こう」と冬の野沢温泉で働き始めます。

 

当時は、TBS系列の『温泉へ行こう』やフジテレビ系列の『はるちゃん』など、温泉旅館を舞台にした昼のドラマが流行っていて、温泉地への憧れもあったといいます。
冬の野沢温泉は大雪が降り、仕事はハードで勤務後はもうヘロヘロです。「これは続かないな」と最初の1カ月で早めに見切りをつけようと思っていたものの、昼の中休みの数時間でスノーボードを楽しみ、仕事終わりに仲間と飲みに行くなどアクティブな日々を過ごすうちに、野沢でのハードな日常も楽しくなっていきました。

3カ月の契約を6カ月に延長し、ついには1年が経過し、そのまま29歳で正社員になりました。正社員になった紀世さんは車を買い、休みの日にはさまざまな場所へ出かけました。
「富山や金沢まで魚を食べに行ったり、群馬県の草津温泉や伊香保温泉に出かけたり、栃木県のフラワーパークに行ったり。仲居の仕事は、お客様からいろいろな情報が聞けるのが楽しかった」といいます。「車で行けるところは、制覇したい」と思いながらあちこち出かけているうちに、あっという間に15年が過ぎていきました。

「どっぷり15年間、働くことになるとは思ってもみませんでした」
3カ月だけ…とはじめた仲居の仕事ですが、最後には仲居頭として部下を束ねる管理職にまで昇進していました。

 

つづく後編の「結婚なんて意味がない?」自分の時間を優先していた41歳が、なぜか結婚。二人になって「50歳までに叶えたかった夢」の行方は…では、独身で生きていこうと思っていた紀世さんが42歳で移住、入籍そして飲食店オープンを果たしたお話をお届けします。

 

 

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