「60年間、人の目を気にしてお財布を選んでいた」。61歳でついに手放せた「ブランドに頼る価値観」【一田憲子×大平一枝対談】

2026.10.20 LIFE

61歳、財布の条件がついに変わった。「人からどう見られるか」とサヨナラできた

大平: ぜひおききしたかったのですが、承認欲求について、これからはどう付き合っていきたいですか?

 

一田: そうですね、二拠点生活も50代初めだったらあんな遠くには引っ越せなかった。仕事で褒められたいと思ったら、そんなリスキーなことはないわけですよ。出版社の方に呼ばれてもいけない距離だし。

 

でもこれからの人生、仕事だけの評価だけで生きていくのではなく、それ以外の価値観を持ちたいと。二拠点生活を始めたから必ず見つかるとは限らないんだけど。でもちょっと離れたときに物差しの種類が増えていけばいいなって思っています。

 

大平さんはどうですか?

 

大平: 昨日の夜ね、ネットで新しいお財布を探していたんです、以前の私だったらブランドもので、「センスがいいね」「その財布どこの?」って言われたいみたいな条件で選んでいた。でも、chatGPT先生に相談したとき打ち込んだ条件が「軽い、小さい、カードがいっぱい入る、お札が出し入れしやすいこと、ブランドは問わない」と入れていたんですよ。

 

それを見たとき、「私、61歳にして初めてブランドとか、人からどう見えるかという条件を外した」って気づいたんです。毎日使うものだから、機能性で選んだんですよね。それで、私ついに「その財布どこの?」って人から聞かれたいっていう承認欲求とサヨナラできたって思ったんですよ。

 

一田: 自分が何を心地いいと感じるかという物差しができた、ということですよね。若い頃はそれが分からないからブランドの名前に頼ったり、人の物差しに頼ったりする。二拠点になって、毎日100均に行って家を整えているんですけど、前の私だったら「こんなもので満足はしない」という感じでした。でも今は、ニトリのカーテンでも「ここで快適に過ごせればオッケー」って思えるようになった。

 

大平: 私も60年間、人からどう見られるかを考えて財布を選んでいた(笑)。

 

一田: でも、そういう時期も必要ですよね。使ってみることでブランドの良さを学ぶ時期もある。失敗もする。でもある時期から、やっぱり自分の楽さや快適さで選べるようになる。

 

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